アプリ間回遊をより手軽に--「ディープリンク」の浸透ねらうフクロウラボ

井指啓吾 (編集部)2015年04月06日 10時00分

 フクロウラボは4月6日、ディープリンクソリューション「Circuit(サーキット)」正式版の提供を開始した。

 ディープリンクとは、アプリ内の特定ページに直接遷移するためのリンクのこと。スマートフォンで「ウェブからアプリ」または「アプリからアプリ」に遷移する際に必要となる。アプリをディープリンクに対応させることで、アプリのトップページではなく直接詳細ページに遷移することができるようになるため、ユーザーはスムーズにアプリを利用できるようになる。


ディープリンクのイメージ

 Circuitは、これに最短10分で対応させられるサービスだ。管理画面上で遷移情報を入力し、アプリにSDKと数行のコードを追加することでディープリンクに対応させられる。ディープリンクは管理画面上で一元管理できる。Circuit導入後はアプリのアップデートをせずに、ディープリンクの追加と削除が可能だという。

  • フクロウラボ代表取締役の清水翔氏

 フクロウラボ代表取締役の清水翔氏によれば、マーケティング活動をする上でディープリンクを活用する機会が増えており、アプリのディープリンク対応が重要な課題となっているという。これまで、アプリのディープリンク対応には大きな手間と時間がかかり、ディープリンク対応後も、対応OSごとに継続的に管理運用をする必要があった。

 Circuitの料金は、無料のフリープランと月額10万円のビジネスプランの2種類。まずは国内にディープリンクを浸透させるため、フリープランを推奨していくという。「米国に比べ、日本はディープリンクが浸透していない。一社一社と価格交渉をしている暇はない。究極的には高速道路のようなインフラを目指す」(清水氏)。

  • Circuit管理画面のイメージ

 同日、B Dash Ventureなどから資金調達をしたことも発表。人件費とCircuitの開発費に充てる。調達額は非公開だが、「しばらく赤字で戦えるくらい」(清水氏)の金額という。

 今後、国内で競合サービスが登場する可能性も高いが、「誰よりもはやくローンチして顧客の課題を聞いており、海外の事例もチェックしている。誰にも負けない自信がある」と清水氏は強気の姿勢だ。導入企業が増えた後は、広告配信事業社などとの連携を進め、広告の効率を上げることなどを考えているという。

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