(1)ファンの投稿をモニタリング
Chobaniは、ファンがどのように自社製品を楽しんでいるのかをモニタリングし、アカウント運用に生かしています。例えば、InstagramでChobaniを使ったスムージーの写真をアップするファンが多いことを受け、スムージーレシピを紹介する投稿を実施。ファンからの共感を得る工夫しています。
投稿を見ると、「#madewithchobani」というタグを付けていることがわかります。「A Yogurt for All Occasions Chobani」のムーブメントをつくり出す上で、Chobaniを使ったスイーツや料理のレシピ投稿を促そうとしていることがうかがえます。レシピ紹介コンテンツは、Instagramを中心に、ブランドのブログなどでも展開しています。
ChobaniブランドコミュニケーションディレクターのJessica Lauria氏は、「Instagramは、顧客が私たちの製品をどのように使っているのか、どのように新しい楽しみ方を生み出してくれているのか、そのリアルな情報を教えてくれる素晴らしいプラットフォームだ」と述べています。Chobaniは、単に美しい写真を投稿しブランドのストーリーを伝えるだけでなく、Instagramをファンと繋がる場として活用することに意義を見出しているようです。
(2)アンバサダーやインフルエンサーとのコミュニケーション
Chobaniは、繰り返しChobaniレシピを紹介しているアンバサダーの投稿をピックアップし、密なコミュニケーションを取ることでファンのエンゲージメントを高めることに成功しています。
例えば、先にも紹介した@thenutritiouskitchenは、普段から朝食やオリジナルレシピをInstagramで投稿、ブログで紹介しているコアなファン。Chobaniはその投稿をピックアップしブランドアカウントで紹介したところ、彼女は「私の写真がシェアされた! すごい! ありがとうChobani!」と喜びの声とともにシェアされたことを報告しています。その報告後、約1カ月間のうち全投稿の1/4がChobani関連の投稿であり、ブランドとのつながりが強くなっていることがうかがえます。
さらに、Chobaniは約15万フォロワーを持つ@caitsplateなど、料理ブロガーの投稿もピックアップ。「A Yogurt for All Occasions Chobani」というトレンドを創り出すためにインフルエンサーの投稿もしっかりとウォッチし、認知拡大につなげています。
今回の事例は、ファンの投稿をコンテンツづくりの参考にしたり、アカウントでピックアップして紹介したりするなど、ファンとの「共創」を意識したアカウント運用がポイントでした。
高いエンゲージメントを集める場であるだけでなく、ファンがどのように自社製品を使っているのかというリアルな情報を得られるプラットフォームであるという点は、Instagramのマーケティング活用を検討する上で非常に重要になってくるでしょう。次回は、メキシカン料理チェーンの「Taco Bell(タコベル)」のケースをご紹介します。
(記事参照元)
Instagram:Instagram for Business(2015-03-20)
Instagram:Chobaniアカウント(2015-03-20)
Chobani:公式ウェブサイト(2015-03-20)
小林洋祐
メンバーズ
アカウントサービス第5ディビジョン所属 大手企業のソーシャルメディアマーケティング支援を担当
山崎稚葉
メンバーズ
アカウントサービス第8ディビジョン所属
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