UQコミュニケーションズは2月20日、WiMAX 2+の新料金プランとして、月額4380円(税別)で月額上限なく使える「UQ Flatツープラス ギガ放題」を開始した。これを記念して行われたプレス向け「栃木県真岡市での220Mbps体感電測ツアー」の様子をお届けする。
UQは、キャリアアグリーゲーション(CA)技術や世界初の4×4MIMO技術の導入により、WiMAX 2+の下り最大速度を110Mbpsから220Mbpsへ2倍化。UQではこの高速化を「ヤ倍速」と名付けている。
今回、2月12日に栃木県真岡市からスタートしたCAは、現在WiMAXで提供している周波数帯域30MHzのうち、20MHzをWiMAX 2+にサービスを切り替え、現在WiMAX 2+で割り当てている20MHzと併せて実現している。
真岡市で行われた体感電測ツアーは、トライアルのネットワークではなくすでに一般に開放されているアクティブなネットワークの中で行われた。一般のユーザーが使っているとその分のリソースが割り振られるため、リアルタイムでデータは変わる。そんな環境下で行われたものだ。
端末は、発売中のCA技術対応モバイルWi-Fiルータ「Speed Wi-Fi NEXT W01」(ファーウェイ・ジャパン製)を使用。今回はUSB経由で測定していたが、「Wi-Fiを使っても基本的にパフォーマンスは落ちないことを確認している。ただし、2.4GHz帯を使うと、周りの環境によっては変わることもある。W01は5GHz帯にも対応しているので、そちらを使えば混んでいない。これはW01のウリの1つ」とUQコミュニケーションズ 執行役員 技術部門長の要海敏和氏は説明した。
なお、W01でCAを使用するためには、3月末に配布を予定しているファームウェアアップデートが必要になる。それまでは受信時最大速度110Mbpsで提供される。
速度の結果は、バスの中において止まった状態で観測し、195Mbpsを記録。バスで移動した状態でもおよそ100Mbpsを超える数値が確認できた。これは、シングルキャリアでは困難な速度であり、CAの効果といえる。
要海氏は「最大速度としている220Mbpsは物理層(physical layer)。実際にTCPで測ると196Mbpsぐらいが本当の意味でのピークレートで、だいたいほぼ理論値通りの数字がでてきているということになる」と説明した。
「携帯電話の会社でCAをやっているところは、800MHzと2GHzで周波数が違う。それぞれが独立で動いて、条件のいいときだけCAして離すしくみ。私たちは、同じ周波数帯域(20MHz+20MHz)で動いているので、ほとんどCAをしている」(要海氏)と説明し、つねにCAで通信できる速度の強みをアピールした。
なお今回のツアーでは、TCP層のスループット以外にも、物理層の数値もほぼリアルタイムで公開した。1秒ごとに測定したものだ。
CAの判断には、物理層の中でプライマリセル(Pcell)とセカンダリセル(Scell)を定義。プライマリセルは「データ通信」と「制御」の両方の役割を持ち、セカンダリセルは制御はせず、通信状況によってプライマリの指示通りにくっついたり離れたり、あるいはデータを割り当てられた分だけ処理する役割を持つ。
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