Windows Phone向けWindows 10はまだほとんど情報がない状態だが、スマートフォンとPCの両方で動作する「Mail」と「Calendar」、新しい「Photos」といったユニバーサルアプリは、部分的に公開されている。ユニバーサルアプリは、個々のデバイスに応じて不要となる場合が出てくるだろう。例えば、カメラ非搭載のデスクトップに「Camera」アプリはほとんど必要ない。しかし、この統一された全体的な体験は、アプリを可能な限り多くのプラットフォームに広めようとしている開発者の作業負担を大幅に軽減し、新たな機会を創出するだろう。
Windows 10がすべてを解決するわけではないが、大きな論争を呼んだWindows 8の要素に施されたこれらの変更は、同OSに非常に大きな変化をもたらした。それはWindowsの未来にとって極めて重要なことだ。Microsoftは今も大局を見据えている。つまり、PCはもう古い。
デスクトップPCとノートPCは今でも多くの仕事や娯楽を処理しているが、主役の座はずいぶん前にタブレットとスマートフォンに奪われた。未来のOSはその溝を埋める努力をする必要がある。Appleは既にその方向に進んでおり、「OS X Yosemite」では、スマートフォンやタブレットから、ファイル、電子メールや通話といったものを引き継ぐ機能が提供されている。また、一部の「Android」アプリはGoogleの「Chrome OS」でも利用できるようになっている。これはGoogleの今後の方向性を示唆する興味深い兆候だ。
未来の理想のOSに対するMicrosoftのビジョンは、さらに壮大なものだ。同社の目標は、あらゆる形状とサイズのデバイスで統一された体験を提供することであり、その体験は状況に合わせて姿を変える。例えば、スマートフォンやタブレットを使っているときは、タップ可能なアイコンやホーム画面が表示されるが、キーボードとマウスを利用するときは、ウィンドウ表示されるアプリや入れ子フォルダを使えるようになる。そして、Windows 10は「Xbox One」とも連携する。ゲーム機で「Excel」を使いたいと思う人はいないかもしれないが(筆者は使いたくなるかもしれない)、Microsoftのゲーム機とPCがアプリを共有できるようになれば、開発者はかなりの力を得られるだろう。
Windows 8はユーザーをそうした未来に引き込むことを夢見たが、1つですべてをまかなうアプローチの非効率性は激しく非難された。Windows 10では、Microsoftはそれをうまくやれているようだ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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