デスクトップ
Raspberry Piには、想定されるさまざまな用途に使えるソフトウェアが、すでにたくさん用意されている。たとえば、専用のメディアセンター、性能と使い勝手をRaspberry Pi用に最適化したOS、MITのドラッグアンドドロッププログラミング言語である「Scratch」などでプログラミングを学ぶためのツール群、「Python」の統合開発環境などだ。
Imagination Technologiesは、時が経つにつれて、CI20でも同様のソフトウェアエコシステムが成長することを期待している。しかし、現時点では、このボードでは「Debian 7.0」のほかに、次のLinuxディストリビューションをサポートしている。「Gentoo」:ソースで配布されているLinuxディストリビューションで、ローカルでコンパイルする必要がある。「Yocto Sato」:モバイルUIを持つ組み込みシステムのための小規模なディストリビューション。「Angstrom」:古くからある組み込みシステム用ディストリビューション。「Arch」:軽量でローリングリリースされているLinuxディストリビューション。
写真のDebianデスクトップの応答性は十分に軽いように感じられたが、最近のノートPCやデスクトップPCと比べれば、明らかに動作は重い。同様に、PCで802.11nのWi-Fi接続を使用する場合と比べると、「Iceweasel」ブラウザでのページの読み込みにも時間がかかる。
Imagination Technologiesの開発ツール担当シニアディレクターであるIan Oliver氏によれば、このボードが採用している「PowerVR Series 5」のアーキテクチャは、「UbuntuのUnity」をはじめとする最新のLinuxデスクトップで使用されている視覚効果よりも、3Dの処理に向いているという。
MIPS Creator CI20には、IoT(モノのインターネット)向けのソフトウェア開発に役立つツールセット「FlowCloud」も用意されている。
提供:Nick Heath / TechRepublic