韓国技術大手サムスンは米国時間9月3日、新製品「GALAXY Note 4」を発表した。大画面を搭載するスマートフォンの分野で競争の激化が大いに予測される中、同社の主力スマートフォンラインの1つをアップデートした格好だ。
また同社は、特徴的な曲面ディスプレイを搭載するスマートフォン「GALAXY Note Edge」と、Facebook傘下のOculusと共同開発した仮想現実ヘッドセット「Gear VR」も発表した。
大画面とスタイラスを装備する「Note」製品ラインを2011年に提供開始したサムスンは今回、同スマートフォンシリーズにさらに大きく賭けることを選択し、5.7インチディスプレイ搭載のNote 4と5.6インチディスプレイ搭載のNote Edgeという2種類のバージョンを新たに提供している。通常は「GALAXY S」シリーズの端末の脇役として位置付けられるNoteだが、Appleに先手を打つ効果をサムスンにもたらす可能性がある。Appleは来週、同社独自の大画面搭載スマートフォンとして、5.5インチディスプレイ搭載モデルを含む新型「iPhone」を発表すると予想されている。これらのApple端末は、大型スマートフォン市場におけるサムスンの勢力に対する脅威となる可能性がある。同市場は、基本的にサムスンが作り上げたもので、Noteに対する競合製品が存在しない状態だ。
ニューヨーク、ベルリン、北京で同時開催されたイベントでのサムスンの発表は、基本的に予測されていたとおりで、GALAXY Noteの最新機種、新しい仮想現実ヘッドセット、「Gear S」スマートウォッチが中心だった。Gear Sは先週、Unpackedイベントに先駆けて発表されていた。
Note 4は、サムスン初の1440pディスプレイとクアッドコアチップセット「Snapdragon 805」を搭載するが、ディスプレイサイズは「Note 3」と同じ5.7インチで、サムスンが同社の大型スマートフォンのサイズをさらに大きくしなかったのも、今回が初めてのことである。Note 4は世界中で10月に発売予定だが、動画やゲーム、インターネット閲覧を快適に楽しむためにかさばっても画面が大きい方がよいと考える消費者は増えている。同製品に対する関心は高い。また、5.1インチの「GALAXY S5」の売れ行きが芳しくなく、市場における競争が厳しくなる中、同社はぜひともヒット製品が欲しい状態にある。
一方、Note Edgeについては、タッチ画面がスマートフォンの右端に沿って曲がっており、アプリショートカット、通知、カメラや動画再生のコントロール用に独立した曲面画面をユーザーに提供する形になっている。
サムスンは、新しいGALAXY Note 4をメインディスプレイとして使用する仮想現実ヘッドセットGear VRも披露した。Oculus VRと共同開発された同ヘッドセットは、3D動画を360度から視聴することができ、ソニーの「Project Morpheus」やGoogleのVRプロジェクトといった仮想現実分野における他社の取り組みに対抗することになる。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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