Criteoが2014年12月に発表した、モバイルにおける消費者の購買行動やトレンドに関するレポートによると、現在は世界主要諸国のオンラインショッピングのうち30%以上がモバイル経由なのだという。そして日本のオンラインショッピングにおけるモバイル使用率は49%に達しており、今回の調査対象国の中で最も高かったそうだ。
レポートは、全世界における3000以上のECおよび旅行業界の広告主から集めたトランザクションレベルのデータを個別に分析したもの。調査対象国は日本、韓国、米国、英国、スペイン、ドイツ、フランス、オランダ、イタリア、ロシア、ブラジルの11カ国。調査対象期間は2014年10月。
これによれば、モバイル使用率は日本と韓国が圧倒的に高い。日本は前述した通り今回最高の49%、韓国は45%を占める。両国でのモバイル使用率はさらに伸びることが予想されており、2015年には50%を超える見込みという。
モバイルショッピングでのトランザクション(商品の購入)も日本が最も多い。日本では、モバイルにおける100ユニークユーザーあたり5ユーザー(5%)がトランザクションをしており、これはグローバル平均の2倍に値する。デバイス別では、Androidスマートフォンが5.7%で最も高く、次いでiPadが5.1%、Androidタブレットが4.7%、iPhoneは4.3%となっている。
Androidデバイスは、スマートフォンでのオンラインショッピングの3分の1超を占めている。ドイツ、イタリア、スペイン、ブラジル、韓国などにおいて、スマートフォン経由でのオンラインショッピングにおけるAndroidの割合はiPhoneを上回っており、日本でもEC(リテール)と旅行のそれぞれ43%がAndroidでの取引となっている。
欧米に比べ、アジアはオンラインショッピングにおけるスマートフォン使用率が高い。日本では、モバイル使用率の49%のうちスマートフォンは44%で、タブレットは5%。その一方、英国、ドイツ、オランダ、フランス、ロシアでは、タブレットの使用率がオンラインショッピング全体の50%を上回っている。
各調査対象国におけるEC企業の上位4分の1は、モバイル経由のオンラインショッピングが平均45%前後であるのに対し、日本と韓国では65%超となっている。一方、下位4分の1の企業ではモバイル経由でのオンラインショッピングが14%程度に留まっており、上位企業と4倍以上の差がある。モバイルを重視していないEC企業は、ビジネス機会を大幅に失っている可能性がある。
レポートの内容について、Criteoの最高プロダクト責任者(CPO)であるジョナサン・ウルフ氏は、「消費者はかつてないほど気軽にモバイルデバイスで買い物をしていることがわかった。広告主にとって、デバイスを問わず効果的に消費者にリーチすることがますます重要になってきている。ECおよび旅行業界・企業は、モバイル経由でのショッピングを可能とする取り組みを重点的に行うことが重要となっている」とコメントしている。
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