サムスンは2014年第3四半期のスマートフォン市場で、首位の座を維持した。しかしデータを詳しく見てみると、同社にとって楽観視できる状況ではまったくないことがわかる。調査企業Gartnerが英国時間12月15日に発表したレポートによると、サムスンの第3四半期世界スマートフォン販売台数は7320万台で、市場シェアは24.4%だったという。前年同期の同社のスマートフォン販売台数は8040万台で、市場シェアは32.1%だった。
同市場の総販売台数は、2013年の2億5030万台から2014年には3億100万台と大きく増加している。
第3四半期に販売台数を大きく伸ばした企業の1つはAppleで、前年同期の3030万台から2014年には3820万台にまで増加した。中国を拠点とするスマートフォンメーカーのHuawei(ファーウェイ)とXiaomiも販売台数を大きく伸ばした。Huaweiは前年から430万台増加し、1600万台となった。Xiaomiは中国と周辺諸国を席巻し、販売台数は2013年第3四半期の360万台から、2014年同期には1580万台にまで増加した。
しかし、このデータの中で最も注目を集めるのはサムスンの状況である。サムスンは各四半期決算報告書の中で、同社のスマートフォン事業が問題を抱えていることを指摘していた。同社はこの問題の原因として、中国などの主要市場における競争の激化やマーケティングコストの増加を挙げていた。実際、Gartnerは15日、同社最大の市場である中国におけるサムスンのスマートフォン販売台数は前年同期比で28.6%減少したと述べている。
その他の企業については、成功の兆しが見られた。例えば、Googleの「Android」プラットフォームは販売台数が2億5000万台で、市場シェアを2013年同期の82%から83.1%へとさらに拡大させている。Appleの「iOS」は出荷台数3820万台で、市場シェアは12.7%とわずかながら増加した。
Gartnerの調査ディレクターを務めるAnnette Zimmermann氏は今後について、Appleの展望はとにかく明るいと予測し、「クリスマスシーズンにかけて『iPhone 6』と『iPhone 6 Plus』が記録的に売れると予測するが、中国ベンダーと同国ブランドの勢いを過小評価してはならない」とした。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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