「楽天市場」サウンドハウス撤退騒動--楽天の説明と憤る他店舗オーナーの証言 - (page 3)

井指啓吾 (編集部)2014年11月22日 15時30分

 「正直に言って、楽天への不信感は頂点に達している。楽天の『優越的地位乱用にあたらない程度の施策連発』を経験すると本当に何をされるか分からなくなる。そのため、多くの店舗は言いたくても我慢しているのだ。そういう意味で、サウンドハウスを羨ましく思う」(A氏)。

  • サウンドハウスによる発表

 楽天市場に出店している4年間、A氏は楽天への不信感を徐々に募らせていった。楽天は2012年11月、送料への課金を開始した。A氏は「デフレ不況真っ只中。当然、多くの店舗は抗議したが、課金は予定どおり強行された」と振り返る。

 2013年には、楽天イーグルス日本一セールで二重価格表示問題が発覚。楽天代表取締役会長兼社長の三木谷浩史氏が謝罪する事態となった。「当初、楽天は『店舗が勝手にやったこと』と説明していたが、多くの店舗は、それが嘘であることを知っていた。それは、自分達が過去にコンサルタントから、セール時の二重価格表示を提案された経験があるから。もちろん、当社も同じだ」(A氏)。

 これに対して楽天では、「悪意をもって(二重価格表示を)指示したというのは、ほぼなかった」としており、ECコンサルタントが、店舗側から二重価格表示について相談された際、コンサルタント自身で判断がつかずに「問題ない」と言ってしまったケースや、(本来、二重価格表示自体は不正ではないが、)二重価格を設定するよう伝えたところ、店舗側が「不正を強要された」と勘違いしたケースなどがあったと説明している。

 消費者庁によれば、二重価格表示には比較対照価格として、過去の販売価格、希望小売価格、競争事業者の販売価格など多様なものが用いられる。販売価格など多様なものが用いられ、これらが事実にもとづいていない場合などに、不当表示に該当するおそれがあるとしている。

 最近では7月、店舗が商品に同梱する納品書(お買い上げ明細書)に広告を掲載する施策を楽天は始めていた。これも決済口座の一本化のような、メールと管理ページでのみ事前に告知するものだったため、A氏は「事前承諾なし」と憤る。

 「納品書は店舗が印刷するものなので、そのインク代、紙代は、すべて店舗負担になる。『楽天自らの負担ゼロ』『すべて弱い立場の店舗に負担させる』ことで自社の利益を上げようとした施策だ」(A氏)。

 A氏によれば、これについても多くの店舗が抗議したそうだが、しばらくの間は継続された。現在は選択制になっているそうだ。

 2015年以降も店舗負担は増える見通し。メール配信の有料化(1通0.75円)が始まるほか、スマートフォン経由の売上手数料を値上げすることなどが予定されている。

 「本当に毎年毎年、何かの値上げがあり、信じられない」とA氏。ここまでの不満がありながらも楽天市場から退店しないのは、楽天市場の店舗での売上が、A氏が楽天市場と同時に出店しているYahoo!ショッピングやAmazon.co.jpよりも多いためという。「楽天を止めると会社としての売上が大幅にダウンするため、止めたくても止められないというのが現状だ」(A氏)。

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