iPhoneでは、親指1本でTouch IDに自然に触れることができ、筆者は1日に10回以上使っている。iPadではホームボタンを押す機会は少なく、筆者の場合は座っているときに人差し指で押すことが多い。どちらかというと、PCにログインする際のようなタイプの動きだと言える。また、Touch IDボタンの場所は場合によって変わるため(上の場合も、下の場合も、右や左の場合もあり得る)、その場所を探してどの指を使うかは直感的には分かりにくい。筆者の場合、たびたびiPadの方向を変えなくてはならなかった。これは大した問題ではないが、やや慣れが必要だ。
iPadでのTouch IDの使われ方を見ると、いずれMacでTouch IDが採用された時の使われ方の前触れに感じられる。アプリを使うときのログインや認証に使うという使われ方だ。Touch IDはiPadではiPhoneの場合ほど必要不可欠なものには感じられないが、驚くほど便利な機能ではある。Evernoteや一部のパスワードマネージャなどのアプリでTouch IDを利用できる。これで、長いパスワードを覚える必要が1つ減る。
「Apple Pay」もiPad Air 2とiPad mini 3に導入されたが、近距離無線通信(NFC)を使った触れるだけでの支払いはできない。その代わり、iPadにはクレジットカード情報が保存され、Apple Payを採用するアプリで、ワンタッチでの支払いができるようになっている。設定プロセスは簡単で、すぐに使えるようになるが、問題点もある。クレジットカードはApple Pay対応でなくてはならず、対応していないカードもある(特に法人カードには多い)。また、ウェブベースでの決済では利用できない。多くの人がウェブで直接ショッピングをしていることを考えると、これは残念なことだ。現在のところはアプリの対応を待つほかはなく、現時点では対応しているものは多くない。
この2年間で初めて、9.7インチのiPadに他のiPhoneやiPadよりも高速な専用プロセッサが採用された。新型の「A8X」プロセッサは、iPhone 6や「iPhone 6 Plus」よりもグラフィックス機能が強化されている。他にも強化された点がある。これまでで初めて、iPadのRAMが増設された。従来は1Gバイトだったが、Geekbench 3の診断結果で、2Gバイトになっていることが明らかになった。
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