ベンチマークの数字上では、iPad Air 2は期待通り最速のiOSデバイスとなっている。よく使われるグラフィックベンチマークアプリである3DMarkと、3DMarkの「Ice Storm Unlimited」テストを実行したところ、平均スコアで2万1744を記録した。これはiPhone 6やiPhone 6 Plusよりも一段上であり、2013年のiPad Airよりも大きく改善されている。NVIDIAの「Shield」タブレットのように、これよりも上の3DMarkスコアを記録しているタブレットもあるが、これは他のiOSデバイスのグラフィックス性能を大きく引き離している。2013年版iPad Airのスコアは、iPhone 5sに近いものだったが、2014年のモデルの場合は、iPadを選ぶだけのインセンティブになり得る。
Geekbench 3のシングルコアテストの平均スコアも、従来よりよくなっているが、重要なのはマルチコアテストのスコアだ。平均4506というスコアは他のiOSデバイスを大きく上回っており、最高のマルチタスクiPadに仕上がっているのかもしれない。これはiPad Airが搭載する「A7」プロセッサの2倍とまではいかないが、それに近い数字だ。iOSではあまり激しいマルチタスクはできないが、このiPadでは状況が変わるかもしれない。
しかし、普通のユーザーにとってはどのような意味があるのだろうか?筆者はiPad Air 2に大量のゲームやアプリをロードし、「Modern Combat 5」や「Asphalt 8」「Epic Zen Garden」のデモなどの、「A8」に最適化されたゲームを試してみたが、すべて見事に動作し、ラグも起きなかった。アプリの切り替えも素早く行うことができ、以前のiPadでは起こるようなアプリの強制終了も発生しなかった。つまり、アプリのキャッシュは改善されているということだ。
グラフィックや写真の編集を真剣に行うユーザーや、動画や音楽の編集や製作を行うユーザー、最先端のグラフィックを楽しみたいハードコアなiPadゲームファンにとっては、これは夢のマシンになるはずだろう。しかし、一般的なiPadユーザーは、そこまでの性能が必要になることはないかもしれない。
iPad Air 2は、2013年のモデルと同じA7プロセッサを搭載しているiPad mini 3よりはかなり性能が上だ。しかし、動画のストリーミングや、読書、文書作成、簡単なゲームをやる程度の一般的なiPadユーザーであれば、おそらくiPad Airの高性能は必要ないだろう。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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