(編集部注:米CNETによる「OS X 10.10 Yosemite」の第一印象を前編と後編の2回に分けて翻訳して公開します。後編は11月5日に公開されています)
AppleのデスクトップOSである「OS X」の最新バージョンでは、「iOS 8.1」との連携機能が追加されたことで、例えば作業や電話をあるデバイスから他のデバイスに「引き渡せる」ようになるなど、同社のデバイスすべてとのより緊密な連携が可能になっている。また、機能を強化した「Notification Center(通知センター)」や、ウェブ上の情報にもアクセスする「Spotlight」検索とともに、日々のコンピューティング作業を合理化するためのちょっとした機能も数多く取り込まれている。そして、主要機能に磨きがかけられるとともに、「iOS 7」で新たに築き上げた平面的なインターフェースデザインも採用されているが、デスクトップPCとノートPCに固有のエクスペリエンスも捨て去られてはいない。
OS Xの今回の無償アップグレードは、新たな機能と新鮮なデザインが組み合わさった結果、以前のバージョンよりも使い勝手がよく、先進的な雰囲気をあわせ持ったものとなっており、Mac向けOSとして最高の仕上がりになっている。
6月に開催された「Worldwide Developers Conference」(WWDC)で披露されていた「OS X 10.10 Yosemite」が、ついに「App Store」から無償でダウンロードできるようになった。Yosemiteという名称は、2013年にリリースされた「OS X 10.9 Mavericks」と同様、Appleが拠点を置くカリフォルニア州の地名に由来している。
Yosemiteを最初に起動した際にまず気付くのは、新しくなったデザインだろう。半透明の要素が数多く採用されており、検索ボックスは画面中央に表示されるようになった。また、ウィンドウ自体や、サイドバーのような画面上の要素も半透明で目立たないものになり、OSに先進的な雰囲気を与えている。アイコンはすべて平面的になり、OS XとiOS 7のデザイン体系に整合性が持たされている。しかし、そのままコピーしたというわけではなく、同様のフィーリングを持たせながらも明らかにMac向けとなっており、Appleの他のデバイスとの差別化が図られている。
ほとんどのアプリは、GUI上のインターフェース要素からメッセージに至るまで、新しいおしゃれなデザインに変わっている。「Calendar(カレンダー)」を例に挙げると、週間ビューの見た目が変わり、1日のイベントもひと目で見渡せる。また、Yosemiteの「Safari」から採用された半透明のツールバーは、Mavericksで提供されていた項目を減らすことなくコンパクトにまとめられており、閲覧しているウェブコンテンツに集中できるようになっている。さらに、メニューバーやシステムフォントでさえも新しくなり、Yosemiteの雰囲気をクリーンかつエレガントなものにしている。
ウィンドウ左上の「信号機ボタン」の動作もYosemiteで整理され、フルスクリーン表示に対応したアプリの操作も分かりやすくなった。赤ボタンでウィンドウが閉じられ、黄ボタンで「Dock」に最小化されるのは今までと同じだ。しかし、緑ボタンを押すことで、ウィンドウの標準サイズ表示とフルスクリーン表示の切り替えができるようになった。Mavericksでは、ウィンドウの右上にフルスクリーンボタンが装備されていたことを考えると、ずっと論理的なインターフェースになったと言える。
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