デザインを一新した「iOS 7」--新しい機能やアプリをレビュー(前編)

Jason Parker (CNET News) 翻訳校正: 川村インターナショナル2013年09月24日 07時45分

 (編集部注:米CNETによる「iOS 7」のレビューを前編と後編の2回に分けて翻訳して公開します。後編は9月25日の公開を予定しています

 2007年から事実上変化していないインターフェースを抱えていたAppleは、大胆な手を打つ必要があった。同社は「iOS 7」でそれを実行した。Appleがリリースした最新のアップデートは、まったく新しい外観と、「iPhone」と「iPad」のファン向けにAppleが初めて採用する機能をこのモバイルOSに付与している。その機能とは、簡単にアクセスできるシステムコントロールや通知、アプリの自動アップデート、Appleのファイル共有システム「AirDrop」などだ。

 今回のデザイン変更は、あらゆるものを変える全面刷新である。タイポグラフィやカラースキーム、マルチタスキング、プラットフォーム全体で使用される象徴的なアイコンやボタンの形まで、本当にすべてが変わる。「Safari」ブラウザから写真アプリ、さらにはシステム設定画面のデザインまで、あらゆるものが対象だ。

 iOS 7には注目に値する新機能がいくつか追加されているが、その中で飛び抜けて最も強い印象を与え、最も根本的に変更されたものは、新しいインターフェースである。Appleのほかの新機能には、ライバルが既にしていること以上に革新的なものはほとんどないが、多くの日常的なスマートフォン操作をより簡単にする。さらに、それら新機能は、人々が新しい外観に慣れてしまった後も、かつては「新鮮さを失っていた」OSに新風を吹き込むものとなるはずだ。

デザイン

 アイコンやアプリを皮革、紙、フェルトなどで表現したスキューモーフィックインターフェース要素は姿を消した。また、アイコンを立体的な泡のように見せる効果も消えている。フラットなグラフィックス、そしてグラデーションを用いたパステル調のカラースキームは優美な外観を与えている。アプリを開いたり閉じたりする際の新しいズームアニメーションはなめらかだ。スマートフォンやタブレットを動かすと、3D視差効果によって壁紙がアイコンから少し奥まった位置にあるように見える。このデザインは、慣れるまでに少し時間がかかるし、誰もが賛同するものではないだろうが、筆者は気に入っている。自分のiPhoneが新しくなったように思えるし、新しい腕時計のように、ずっと見ていたいという気にさせてくれる。

 デザイン言語に円形が加わったほか、窓ガラスのようにほぼ透明に見える視覚効果も追加された。カスタマイズの方法やテーマはそれほど多くないが、パスコードの入力画面や電話のダイヤル画面では、背景の色が透けて見えるので、うまく調和した外観になる。深部へと及ぶあらゆるデザイン効果で最も重要なのは、スムーズで、画面から画面への遷移がつながっているように感じられることだ。筆者はしばらくiOS 7を使ってみて、これは総合的な素晴らしいエクスペリエンスをもたらすものだと考えている。

 一言忠告するならば、中核となるAppleアプリから、ちょっとしたインターフェース要素まで、外観全体が至るところで完全に変わっているため、この変化を最初は不快に感じる人もいるかもしれないということだ。注意すべき重要な点は、見た目が完全に変わったとはいえ、中核的な機能はおおむね同じであるため、これまで通り手にとってすぐに簡単に使えることだ。別の言い方をすると、Safariでのブラウジングはこれまでと同じように簡単だが、Safariの外観は多少変わっているし、AirDrop経由での共有や、スムーズなタブブラウジングインターフェースなどのツールが追加されている。

ホーム画面が刷新され(左)、上方向にスワイプするとControl Centerが表示される。
ホーム画面が刷新され(左)、上方向にスワイプするとControl Centerが表示される。
提供:Screenshot by Jason Parker/CNET

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