「Xperia Z2」が2014年に発売されたばかりであることを考えると、ソニーの主力スマートフォンであるZシリーズの新型が出るペースは速かった。「Xperia Z3」は、改良された新デザインを持ち、(小型の「Z3 Compact」や「Z3 Tablet Compact」と同じく)ソニーの「PlayStation 4」との連携をうたう最初のスマートフォンの1つだ。
ソニーは、Z3でさまざまなプラットフォームを統合し、Googleの「Android」の上で、AppleやMicrosoftにも匹敵するようなエコシステムを作り上げている。これは、パートナーシップを結んでいるEricssonからモバイル部門を買収したことが、2年半を経てようやく実を結んだ結果とも言える。
Xperia Z3は英国ではすでに発売されており、アジアでは10月の早い時期に店頭に並ぶ予定だ。英国では、SIMフリー版が500ポンド前後でオンライン販売されており、通信契約を結んだ場合、購入時は無料、月額約35ポンド前後で入手できる。Z3のアンロック版が米国でいくらになるかはまだ明らかになっていないが、シンガポールでの価格が998シンガポールドルであることを考えると、800ドル前後だと予想される。(編集部注:日本では11月下旬に発売される予定だ)。
米国ではT-Mobileから秋に発売される予定であり、ソニーが世界中でほぼ同時期に主力スマートフォンを発売する初めてのケースとなる。
本当によいものには手を加える必要がないこともある。それが、今回ソニーがしたことだ。同社は前回のXperiaの方程式を少しだけ手直しした。ガラスで覆われた前面と背面、全体をまとめるアルミニウムのフレームはそのまま維持しつつ、Appleのように、その形に磨きを掛けて、新世代のZ3を生み出した。その結果できあがったのは、Z2よりも少しだけ小さく、スリムで、軽くなったスマートフォンだ。Z2は角が鋭角だったため、手に食い込むことがあったが、Z3は角が丸くなり、持ちやすくなっている。
「iPhone 6」や「HTC One M8」同様、Z3にも最高レベルの高級感がある。背面のガラスは指紋が付きやすく、特にブラックモデルでは目立ちやすいが、ホワイトでは指紋が隠れて目立ちにくい。
また、多くのソニー製品と同じく、Z3も防水機能を備えており、レーティングはIP65/68だ。これは、水深1.5メートルで30分間耐えられるということを意味している(ただし、塩水の中では使えないことに注意)。他のスマートフォンと同じで、タッチスクリーンは水中では使えないが、水中で写真を撮るための専用カメラシャッターボタンが付いている。もちろん水に落としても持ちこたえるほか、シャワーを浴びながら音楽を聴くこともできる。
ただし、「HTC Butterfly 2」とは違い、ソニーのZ3には充電の際に開け閉めする必要のあるフラップが付いている(HTCのスマートフォンは、フラップをなくしながら防水性を保つことに成功している)。Z3 Compactもそうだが、水に浸けるときにはフラップを完全に閉じておく必要がある。HTCと言えば、ソニーは同社から前面スピーカーのアイデアを借りたようだ。これによって、音が反射するようにスピーカーの上で手をカップ状にしなくても、動画再生中に音を聞きやすくなった。
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