音楽検索アプリの「Shazam」で広告を次回目にした際には、それはFacebookから配信されているものかもしれない。
Facebookは、自社の広告技術を拡張し、アプリ開発者がFacebookのネットワークの広告を自身のアプリに挿入できるようにした。Facebookによると、アプリを同社の広告技術に結びつけることで、アプリ開発者を支援するのが狙いだという。
「Audience Network」というこの広告ネットワークを利用すると、広告主はユーザーの年齢、所在地、好きな本など、Facebookから提供される匿名情報を利用して、ユーザーがモバイルアプリを使用中にターゲット広告を配信できる。
このような動きは、変化の速いモバイルデバイスの世界にFacebookが対応していく上で助けになる。モバイルの世界では、ウェブサイトではなくアプリが主役だ。「ほとんどの人は、ほとんどの時間をアプリ内で過ごしている」と、FacebookのAudience Network担当マネージャーSriram Krishnan氏は述べる。
2014年4月に発表されたAudience Networkは、自らの影響力をオンライン広告業界にも広げようという、Facebookの大規模な取り組みの一環だ。同社はこの取り組みを拡大しつつあり、つい先日には、買収した広告技術「Atlas」の再リリースを発表している。Atlasは、ユーザーがFacebookのウェブサイトやモバイルアプリを使用しているときだけでなく、他社製のプログラムを使用中にも広告主が広告を配信できる新技術だ。
現在モバイル広告のトップに立つのは「AdMob」を有するGoogleだが、Audience Networkの構築によって、Facebookは同社とより真っ向から対決するポジションにつこうとしている。業界ウォッチャーのeMarketerによると、モバイル広告業界の2013年の売上高177億ドルのうち、Googleのシェアは約半分を占めたという。
Facebookは現在2位につけている。2013年のモバイル広告売上高ではシェアが18%近くに達し、さらに2014年のシェアは22%と予想されている。続く3番手はTwitterだが、2013年のシェアは2.4%と、上位2社との差は大きく開いている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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