イトーキは7月8日、広葉樹合板が開発した立ったまま眠れる仮眠ボックス「giraffenap」の販売を開始した。同製品は、イトーキが保有する開放特許「人体収納用構造体及び睡眠用筐体」を広葉樹合板がライセンス契約により製品化したものだ。
この特許技術は、上半身・臀部・膝部の3点を支持することで立ったまま休息や睡眠を取れる仕組みだ。発明者は電車内でつり革を持ちながら立ったまま眠気に耐えられず、膝が「カクッ」となる人々の姿からアイデアを得たという。広葉樹合板での開発過程では足裏の固定機能が追加され、4点支持の構造で快適性がさらに向上した。
製品は2つのタイプを展開している。「スペーシア」は近未来をイメージしたソリッドなホワイトが特徴で、「フォレスト」は森の中をイメージした天然木が特徴となっている。サイズはいずれも幅1200mm×奥行1200mm×高さ約2500mmで、重量はスペーシアが約260kg、フォレストが約320kgとなっている。
近年、働く環境の多様化に伴い、ウェルビーイング経営が注目を集めている。睡眠・休息の質が生産性や創造性に直結するという科学的知見も広がり、組織として適度な休息を促す取り組みが重要視されている。仮眠制度や休息空間の導入は、従業員のエンゲージメント向上や離職防止の観点からも今後さらに注目されるとみられる。
giraffenapは、こうした新しい取り組みを後押しする仮眠ボックスとして、オフィス空間をはじめ、医療・保育・宿泊施設など幅広い分野での活用が進んでいる。約20分の仮眠体験により、働く人の心と体をサポートし、ウェルビーイング経営の実践を促すとしている。
なお、2025年8月中旬以降にはイトーキのワーキングショールーム「ITOKI DESIGN HOUSE」で実物を展示予定だ。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ドコモビジネス×海外発スタートアップ
共創で生まれた“使える”人流解析とは
働くあなたの心身コンディションを見守る
最新スマートウオッチが整える日常へ
Copilot + PCならではのAI機能にくわえ
HP独自のAI機能がPCに変革をもたらす