そして最後に料金施策を発表したのがKDDI(au)である。auは5月に開催された夏商戦に向けた戦略発表会で料金に関する発表をせず、冬商戦までドコモの新料金プランの推移を見守る方針であったと見られる。だがカケホーダイプランの契約好調を受け、営業やショップなど現場サイドから新料金プランの導入に対する要望が多く上げられたことから、前倒しして6月25日に新料金プランを発表したようだ。
auの新料金プランは「カケホとデジラ」という名称になる。月額2200~2700円で定額通話ができる「電話カケ放題プラン」は他社と変わらないが、大きく異なるのはやはりデータ通信の部分だ。auは家族間で自動的にデータシェアをする仕組みを用意せず、回線ごとにパケット定額のサービスを契約する「データ定額」を基本に据えている。それゆえ通信容量も2~13Gバイトまでの6段階と、他社より小刻みに設定した一方で、データシェアを前提としていないことから、15~30Gバイトの大容量プランは設けていない。
また家族間でパケットを分け合う仕組みとして、新たに「データギフト」という仕組みを導入。自動的にシェアするのではなく、余った容量を手動で他の家族に贈り合うことで、パケット容量を有効活用する形となるようだ。
そしてもう1つ、他社と大きく異なるのは、新料金プランが固定回線とのセット割「auスマートバリュー」の対象となること。ソフトバンクが新料金プランを「スマホBB割」の適用外にしたのとは対照的であり、auならではの独自性を打ち出したといえる。また新料金プランでは、フィーチャーフォンをauスマートバリューの対象とした点も、大きな変化といえよう。
ただし、auスマートバリューが適用できる一方で、他社が打ち出している25歳以下に対する割引施策は提供されない点には注意が必要だ。また長期契約者向け優遇施策「長期優待データギフト」も他社とは異なり、契約年数に応じて3カ月ごとにデータ容量をプレゼントする仕組みとなっている。
auの新料金プランで注意が必要なのが、サービスの開始時期についてだ。サービス自体の開始は8月13日からとなるが、当初の予定を前倒しした影響から、データギフトの開始は12月からと、かなり遅れてのスタートになる。その間は新料金プランを契約したすべてのユーザーに対し、一律で20%の通信量を提供するキャンペーンを実施するとしている。
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