ライフログを記録する観点から見ると、前述の小さな問題を除けば問題なく使えるように見えるが、筆者はまだこのデータを何に使えばいいのかよく分からない。例えば、ソーシャルメディアに費やす時間を減らしたいのだとしても、Lifelogにはそれを後押しするような機能はあまりない。不思議なことに、記録するアクティビティのすべてに目標を設定することができるのだが、Lifelogには目標を達成したときにユーザーに通知する機能はないのだ。そして、前述のようなシナリオでは、コミュニケーションに費やす時間の「目標」ではなく「上限」を設定したいはずだ。
また、その記録も、一日の活動を本当に正確に記録したものではない。ただ、スマートフォンやタブレットで行ったことだけだ。Lifelogを正真正銘のオンライン、オフラインの生活すべてを記録するものにしたければ、デスクトップアプリも必要だろう。
もちろん、まだこの製品が世に出てから日が浅い。Lifelogアプリに大型なアップデートが提供されれば、これによってSmartBandの使い心地が劇的に変わる可能性はある。
またソニーは、スマートデバイスに関して何か大きな計画を用意しているようだ。SmartBandはこの種の最初の製品だが、ソニーはコアの身に着け方や使い方はいろいろあると述べている。同社が何に取り組んでいるのかははっきりしないが、Mobile World Congressでは、Lifelogで使えるウェアラブルカメラを目にすることができた。
そう考えると、今後ソニーにはコアの強みを発揮できるような、何らかの別のシナリオを発表する計画があるのかもしれない。それまでは、自分のコミュニケーションや、モバイルデバイスでのコンテンツ消費を管理できるようなデバイスを探しているのでない限り、SmartBandはあまり使い道がないように思える。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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