調査会社のIDCによると、PC市場は今後数年にわたってますます厳しい時期に直面するという。
IDCは米国時間3月4日に公開した最新の「Worldwide Quarterly PC Tracker」レポートで、2014年のPC出荷台数予測を2%、それ以降の長期予測を1%弱、それぞれ下方修正したと述べた。これにより、新たな世界PC出荷台数予測は、2014年が2億9590万台(2013年の3億1510万台から減少)、2018年が2億9170万台となっている。
2013年の世界PC出荷台数は、前年比で9.8%減少したが、IDCによる10.1%減の予測は若干上回った。ではなぜ今回、見通しが下方修正されたのだろうか?
IDCによると、2013年にみられた増加は主に、「Windows XP」搭載PCからの置き換えなど短期的な傾向の結果だという。新興市場のPC出荷台数予測も減少しているが、これは経済成長の停滞やスマートフォンおよびタブレットとの競争激化といった要因によるものだ。
IDCでWorldwide PC Trackers担当バイスプレジデントを務めるLoren Loverde氏は、声明で次のように述べた。「新興市場はかつて、PC市場をけん引する中核市場であり、大規模な人口への浸透の伸びが全体の成長を押し上げていた。しかし現在、新興地域は以前よりも、脆弱な経済環境や、技術製品を購入する優先順位の大きな変化などによる影響を受けやすくなっている。われわれは実際、これらの地域も中期的には回復して、成熟地域を上回る実績をあげると予測しているが、過去にみられたような出荷台数の大幅な増加ではなく、成長率は0%近くで定着すると予想される」
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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