ソフトバンクが専門部署を立ち上げて挑むフォロワー数No.1の企業アカウント - (page 3)

SNSに集中するからこそ生み出される珠玉の8行

  • ソフトバンクモバイル マーケティング・コミュニケーション本部Webコミュニケーション部部長の高橋宏祐氏

--ソーシャルメディア課という専門部署を持つ企業はまだ少ないと思います。課として運営している強みはどこでしょうか。

亀田:集中してできることですね。投稿の内容に対してユーザーがどう反応してくれるかを最優先に考えて取り組んでいます。ほかの部署から「○○を紹介してほしい」と言われても、ユーザーにメリットがなければ断ることもあります。

 先ほどLINEで行ったキャンペーン告知が、前回時の数倍の売上になったというお話をさせていただきましたが、文章量的には8行程度なんですね。ですがその8行は練りに練って、突き詰めて作った8行です。ウェブサイトの告知でしたら文字色やサイズを変えるなどデザイン変更ができますが、ソーシャルの投稿ではそれができません。最初のつかみをいかに作るかにこだわっています。そうした部分にこだわれるのが専門組織である強みだと思います。

--2012年の8月に発足されたとのことですが。

高橋:ちょうど一年ですね。現在8人が所属していて、うち兼任が6名、専任が2名です。河合は前職が営業部門、亀田は広報との兼任と、それぞれの職歴から社内に太いパイプがあることも重要で、そこからネタや投稿内容のリクエストがやってきます。

 専任部隊として認められているため、社内での理解が得られない、予算がつかないといった苦労はないのですが、その分いかに成果を出すかが問われますね。そのためフォロワー数の増減や他社との比較などのレポートは幹部社員や役員まで目を通しています。

--今後の取り組みを教えてください。

河合:前例にないことをどんどんやっていきたいですね。SNSでキャンペーンの告知をすると人気が出ますが、営業ショップのオープン告知をしようとはなかなか思わない。でもやってみたら大きな反響があった。そういうほかにない事例を今後も出していきたいです。

亀田:ソフトバンクのファンを増やしたり、興味を持って頂ける人を増やしたいです。ソーシャルの場でも幸せを与えていけるようなアカウントでありたいと思います。あとは、ゆるい投稿もきっちり用意していきたいです(笑)。

高橋:現在のメンバーは最強のチームだと思いますので、さらにこれらに取り組める人材育成をしていきたいです。ソーシャルメディアはある意味、数を追うことに囚われがちですが、道を踏み外しては絶対だめなんです。ソフトバンクのソーシャルはきっちりと正しいことを伝えていきたい。ファン数が劇的に増えるとしても、よくないものはやらない。ルールを守って取り組んでいくのがソフトバンクのポリシーです。


写真左から亀田輝行氏、高橋宏祐氏、河合正憲氏

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