スマートフォン広告の変遷--予約型から運用型へ - (page 2)

澤宏明(D2C)2013年09月10日 17時00分

効果測定の指標と測定ツールの重要性が増している

 さて、一口に効果測定といっても、以下のようにさまざまな指標がある。また、広告主によっても求める指標の傾向は異なる。

  • CPT(Cost Per Thousand impressions)
    広告1000回表示当たりの単価。広告表示1回の料金÷アクセス数×1000で表される。
  • CPE(Cost Per Engagement)
    広告媒体からの成果1件当たりの獲得単価。
  • ソーシャルリーチ
    ソーシャルメディア上で、友達の名前が表示された広告を見たユーザーの数(Facebookページをいいね!と言っている、イベントに出欠の返事をした、アプリを利用した、など)
  • CPC(Cost Per Click)
    クリック当たりの単価。広告費÷クリック数で表される。
  • CPA(Cost Per Acquisition)
    顧客獲得単価。広告費÷獲得顧客数で表される。
  • CPI(Cost Per Inquiry)
    資料請求発生単価。広告費÷資料請求数で表される。

 業界では、PCやフィーチャーフォン、スマートフォンに対応し、アプリやウェブのプロ―モーションにおいて課題を解決する効果測定・広告配信のツールが求められている。多数の媒体と連携し、効果計測、LTV(Life Time Value:顧客生涯価値)計測、アプリ内計測などができるものだ。

 また媒体ごとに複数のSDKを導入する必要はなく、ワンタグ・ワンSDKで複数の媒体に広告を配信できるようなツールである。クリエイティブ別に、期間とメディアを選択して分析でき、媒体の先であるアプリやサイト内でのユーザー行動を計測することで、継続率やアクション率の高いユーザーが多い媒体を明確にし、LTVの最大化を図る。

 さらに、どの媒体、クリエイティブから獲得したユーザーがダウンロードやチュート突破、課金などをしているかを把握できる機能などもニーズが高い。D2Cでも現在、そのようなツールを開発中だ。こうした効果測定ツールは、いまやダイレクトレスポンス系の広告主だけでなく、各クライアントのニーズでもある。今後は、こうしたツールの機能をさらに高めていくことも課題の一つだと思っている。

(執筆:D2C レップ事業本部 メディア企画部 部長 澤宏明)

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