今のところ、Leap Motion Controllerにはそれだけのインパクトはない。PCの入力デバイスとしては、誰かの問題を解決するようなものではない。しかし、このデバイスがしっかり動作する点や、発売時にその可能性を示すのに十分なアプリ群を用意したことは評価できる。
Leap Motion Controllerには、やりたかったことをできるようにするアプリがもっと必要だ。筆者は、Kinectに似たテクノロジをより使える、きめ細かく調整された出来のいいデスクトップツールとしてのよい評価と、今のところは目新しいだけにすぎないという感触との間で揺れた。
しかし、このコントローラは、マウスやタッチパッドの代わりとして作られたものではないという議論はあり得るだろう。むしろ、これはLeap Motionの技術のコンセプトを実証するためのものだ。この第1世代は無線ではなく、MacとWindows PCでしか使えなかった。しかし、Leap Motionのデバイスがソファの隣に、リモコンに組み込まれて置いてあるところを想像してみてほしい。こういう小さなガジェットで、テレビやセットトップボックスを操作できたら素晴らしいに違いない。同様に、Leap Motionは体に障害のある人のコンピュータ利用体験を変えることができるかもしれない。
ひょっとすると、適切なアプリが登場するか、例えばOculusのヘッドセットとLeap Motion Controllerなどのインターフェースデバイスをサポートする新たなOSをゼロから作り直したら、コンピュータやタブレット、テレビとの関わりは、SFの世界にしかなかったような3Dの仮想世界に進化するかもしれない。
そんな未来もあり得ない話ではない。例えば、ほかの何らかの製品で、あるいはパートナーシップを組むことによってだ。Leap MotionはすでにASUSやHewlett-Packard(HP)と契約を結んでおり、今後発売予定のPCにLeap Motion Controllerを同梱することや、一部のHP製品に同コントローラを組み込むことが決まっている。今後どんなアプリや後継製品が生まれてくるのか、筆者は興味を持って見ていくつもりであり、それらを喜んで試してみるつもりだ。
その一方で、日常的に使うマウスやタッチパッド、タッチスクリーンの代わりを期待してLeap Motion Controllerを買ってはならない。現時点では、これはモーションコントロールが使える未来の感触を楽しみたい、実験好きの未来派ユーザー向けのものだ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
「程よく明るい」照明がオフィスにもたらす
業務生産性の向上への意外な効果
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス