アップルがとる慎重姿勢--独自の製品開発戦略と競合の追い上げ - (page 3)

Dan Farber (CNET News) 翻訳校正: 川村インターナショナル2013年07月25日 07時30分

 Appleは37年前の創設以来、競合他社も利用可能なテクノロジを主に利用して、ノートブック、音楽プレーヤー、携帯電話、タブレットなどのカテゴリを再定義するという形でハードウェアとソフトウェアを統合することに成功してきた。それらの画期的な製品が、Appleのこの10年間の驚異的な飛躍やブランド資産価値、預金額1500億ドルに迫る銀行口座の実現に貢献してきた。

 Appleは自社製品のバージョンアップを続けて、iPhone 5からiPhone 5Sに移行することもできるが、競合より大きな利幅と忠実な顧客ベースを得る価値のあるプレミアムブランドとしての地位を維持することは、テレビやウェアラブルデバイスなど、カテゴリや業界を再定義する別の画期的な発明や大胆な革新を行わない限り、時間がたつにつれて困難になっていくだろう。市場や業界を一変させる奇跡的なことを起こし続けなければ、同社のハロー効果は薄れていく。

 Appleはヒット製品が牽引するビジネスで、大成功するか大失敗するかしかない状況に自らを置いている。この10年間は大成功を収めてきたが、深刻な失敗を犯せば顧客離れを招き、非常に高い評判が傷つく可能性もある。

 ウェアラブルデバイス(おそらく「iWatch」)が、画期的なデバイスの開発を目指すAppleの次の試みになるのかもしれない。これは、「Pebble」やソニーの「Smartwatch 2」といった、同カテゴリの開拓を目指す現在の多くの試みに追随するものだ。一部報道によると、サムスンやMicrosoftもスマートウォッチプロジェクトに取り組んでいるという。

 Appleはかねてよりスマートウォッチを開発しているとうわさされてきた。新しいウェアラブルデバイスの開発を担当する新しい従業員を積極的に雇用しているとの報道もある。同社はいくつかの国で「iWatch」の商標登録を出願している。

 しかし、Appleが焦っていると考えてはいけない。失敗に対する恐怖は、Cook氏と同氏の部下たちを極端に厳格、そして、比較的辛抱強くしている。彼らは他社の失敗から学び、デザイン責任者のJony Ive氏が「深遠で永続的な美」と絶賛できるほどのエンジニアリングの偉業を達成するまで待って、新たな創造物を世界に披露するだろう。

 Appleの最も忠実なファンは、次なる大物製品を辛抱強く待つはずだ。失敗がない限り、今後も伝道活動を続けるだろう。しかし、Appleは完璧を追求しすぎるあまり、次の大きなコンピューティング時代を定義する大きな機会を他社に与えてしまっている可能性もある。

Appleは、新製品に対する熱狂的な需要を生み出すことができる。
Appleは、新製品に対する熱狂的な需要を生み出すことができる。
提供:Dan Farber

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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