すぐに消える写真共有アプリ「Snapchat」を10代の若者や10歳前後の子ども向けの単なるおもちゃと切り捨てる前に、考えてみることがある。Nielsenが米CNETに提供したデータによると、誕生から約2年の同サービスを利用する米国の18歳以上のユーザー数は800万人以上だという。
6000万ドルの資金を調達したばかりのSnapchatは、数秒後に消える写真や動画を友人に送信することで大きな話題を呼んでいる、「iOS」および「Android」向けアプリケーションだ。つかの間の瞬間をやりとりするこのスマートフォンサービスは、今どきの若者たちに絶大な人気を博しており、未成年者によるセクスティングの聖域といわれるようになっている。
「スナップ」がやりとりされると実際に何が起きるのかについて、少なくとも当面の間は謎のままだ。しかし、米CNETが入手した新たなデータは、同アプリの魅力について、少年少女が自分たちの両親に見られたくない写真を共有すること以外に拡大していることを示唆している。
Nielsenによると、Snapchatは2013年5月、自社のスマートフォンアプリで800万人を超えるユニークユーザーを獲得したという。Nielsenは、米国在住の18歳以上のAndroidおよびiPhoneユーザーから成るグループを対象に、スマートフォンの使用状況を測定している。Nielsenの調査対象には、米国の成人のスマートフォン人口から選ばれた、追跡を目的にしてSnapchatのソフトウェアをiPhoneおよびAndroid搭載端末上で実行している5000人ほどのユーザーが含まれる。
Snapchatの成人ユーザーは、同アプリに夢中になっているようだ。これらのSnapchatユーザーそれぞれが5月に同アプリを利用した回数は平均で34回だったことが、Nielsenの調査から明らかになった。
そのうち、成人は依然として少数派の可能性がある。Snapchatは登録ユーザー数やユーザー層の内訳を公開していないが、同社はむしろ、アクティブな利用に焦点を置くようにしていると、ある関係者が米CNETに述べた。
それに関連して、Snapchatで現在、1日にやりとりされているスナップの件数は2億枚で、2月の6000万枚から増加している。スナップを写真のアップロードのようなものと考えるなら、こうした桁外れの数字は、この若いアプリをFacebookと同じレベルに一気に押し上げるものだ。Facebookの写真のアップロード件数は、1日に3億5000万件である。投資家らが何のためらいもなく、収益のない企業を8億ドルと評価した理由について、おそらくこれで説明がつくだろう。投資家らは、次なるFacebookを逃したくないと考えている。どうやら、われわれ大人たちも同じ考えのようだ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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