新型「MacBook Air」(13インチ)レビュー--バッテリ持続時間など大幅改善 - (page 3)

Dan Ackerman (CNET News) 翻訳校正: 村上雅章 野崎裕子2013年06月25日 07時30分

周辺機器との接続や、パフォーマンス、バッテリ

 ポートやコネクタまわりは今回のモデルでも変わっておらず、USB 3.0ポートが2基と、外部アクセサリやビデオ接続に使用できるThunderboltポートが装備されている。より高速な802.11ac Wi-Fiは、Appleから近々発売予定の新しいAirPort ExtremeやAirPort Time Capsuleといったハードウェアと連係して力を発揮するものの、世の中に出回っているルータの多くはいまだに802.11n対応にとどまっているはずだ。

提供:Sarah Tew/CNET
提供:Sarah Tew/CNET

 13インチMacBook Airの基本構成の価格は、2012年モデルの1199ドルから1099ドルに引き下げられている。システム構成は、Intelの新世代プロセッサとプラットフォームが搭載されている以外はほとんど変わっていない。興味深いことに、2012年の基本構成モデルに搭載されていたCPUは1.8GHzのデュアルコア「Intel Core i5-3427U」であったが、今回のHaswell搭載モデルでは1.3GHzの「Intel Core i5-4250U」となっている。なお、1299ドルのモデルでは1099ドルのモデルと同じCPUが搭載されているものの、SSDの容量が256Gバイトと倍増している。

 2012年モデルと2013年モデルの実行速度を比較してみたところ、大きな差は見られなかった。前年モデルと比べた際、アプリのパフォーマンスが実質的に改善されているわけではなく、ある種のテストでは新しいMacBook Airの方がほんのわずか遅い場合もあった。筆者は昔から、MacBook Airをウェブサーフィンやソーシャルネットワーキング、HD動画の再生といった日常的な用途で使用しているが、2013年モデルと昨年のモデルとの間に違いは感じられなかった。また、一般的なユーザーにとって、過去の数世代のモデルはすべて十分パワフルなものとなっているはずだ。

 ただ決定的に違うのは、以前のMacBook AirがIntelのHD Graphics 4000を搭載している一方、今回のモデルはその強化版であるHD Graphics 5000を搭載しているという点にある。少し古いゲームだが「Call of Duty 4」(OS X搭載マシンの性能評価に使用できる数少ないゲームの1つ)を1440×900のネイティブ解像度で実行したところ、2013年モデルでは毎秒39.0フレームで描画できたのに対し、2012年モデルでは毎秒21.9フレームという結果になった。

 MacBook Airはゲーム用のマシンではないものの(本格的にゲームをしたければ、NVIDIAのGPUを別途搭載したMacBook Proの15インチRetinaディスプレイモデルが必要となる)、「Portal 2」というゲームを使用したテストの結果を見る限り、高いグラフィックス性能を要求しない一般的なゲームであれば、問題はないはずだ。

提供:Sarah Tew/CNET
提供:Sarah Tew/CNET

 バッテリ持続時間は、新しいMacBook Air(11インチモデルと13インチモデルの双方とも)の際立った特長となっている。前世代の13インチMacBook Airのバッテリ持続時間は、動画再生テストにおいて7時間27分であった。一方2013年モデルは、同じテストで14時間25分という桁違いの結果となった。つまり、Appleの主張する12時間よりも長い時間稼働したわけである。メーカーの主張よりも、われわれのテストにおけるバッテリ持続時間の方が長くなるというのは珍しい。

 ただ、手放しでほめる前にいくつか述べておきたい。この結果に大きく貢献しているのは、驚くほどの省電力性能を誇っているIntelの第4世代Core iシリーズプラットフォームである。ソニーの「VAIO Pro 13」も先のテストで9時間近く稼働した。このような結果からもそのことは確認できるだろう。また、MacBook Airの2012年モデルと比べて桁違いになっているのは、CPUのクロック自体が低く抑えられている点と、新型のIntelチップが今回のバッテリテストの核となる動画再生に向けて特に最適化されている点も効いているはずだ。このため、Wi-FiやBluetoothを多用したり、3Dゲームをプレイすると、バッテリ持続時間は低下するだろう。

 しかし、これらの点を考慮したとしても、Appleの定評ある省電力技術と、IntelのHaswellという新チップの組み合わせがあってこそ、バッテリ切れの心配をせずに1日中使用できるノートPCが生み出されたと言えるだろう。

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