TwitterやInstagram、Tumblrを見渡してみよう。お気に入りのテレビ番組を見たり、ラジオに耳を傾けたりしてみよう。すると、それらすべての中で最大のソーシャルネットワークが、ポップカルチャーから切り離されていることに気づくかもしれない。少なくとも、ハッシュタグに関してはそうなっているはずだ。
ハッシュタグは、Facebookが(技術に疎い高齢者のように)どうしても理解できない表現形式である。同ソーシャルネットワークはそうした状況を変えようという意思はあるようだが、広報担当者はハッシュタグをロールアウトする時期と方法について詳細を明かそうとしない。
今後どのような展開になるにせよ、Facebookはハッシュタグに関して大きく出遅れている。ハッシュタグの存在は、Facebookが獲得に苦労している若いユーザーを惹き付け、有名人のゴシップやニュース速報から広告提供、風変わりなミームまで、ソーシャルメディアの至る所で起きている多くのことへのミッシングリンクを埋めるのに役立つかもしれない。
Facebookでは、近況アップデート内のハッシュタグは通常の文字として扱われる。特にTwitterやInstagramから複数のソーシャルネットワークにアップデートを投稿する人々は、それでもハッシュタグを使用するが、それらのタグが参照する話題やニュース、ミームからは切り離される。
— Andy Cohenさん (@BravoAndy) 2013年5月22日
ペンシルベニア大学の社会心理学者であるJonah Berger氏は、「ハッシュタグは俗語と同じようなものだ」と言う。俗語と同様に、人々は内情に通じているグループに自分が属していることを示すために、ハッシュタグを使用する。
2007年にTwitterで最初に使われたハッシュタグは、ギークの世界をとうの昔に飛び出している。今では、有名人やティーンエイジャー、両者の間に属するあらゆる人々が、微妙な差異を明確に表現するためにハッシュタグを使う。
Bravoのテレビ番組「The Real Housewives of Beverly Hills」の出演者で、好き嫌いは激しく分かれるが高い人気を誇るBrandi Glanvilleは、著書の「Drinking and Tweeting」で、文章に個性を出すためにハッシュタグを使用している。Mariah Careyの新しいヒット曲「#Beautiful」は曲名自体がハッシュタグだ。
Check out the original cut of my brand new video #Beautiful ft. Miguel!!! youtube.com/watch?v=oe1wtk…
— Mariah Careyさん (@MariahCarey) 2013年5月10日
ハッシュタグが現代の語彙の一部になったことについて誰かを非難あるいは感謝するなら、その相手はChris Messina氏だろう。現在Googleの従業員であるMessina氏は、Twitter上でのグループチャットにシャープ記号を使うことを最初に提案した開発者だ。同氏はインターネットリレーチャット(IRC)ネットワークからこの慣習の着想を得た。IRCネットワークでは、グループや話題を分類するために#記号がよく用いられる。
一部のTwitterユーザーは、ツイートをグループやカンファレンス、イベント、論議と関連付けるためにハッシュタグを使い始めた。それから2年後の2009年7月、Twitterはハッシュタグをハイパーリンク化し、誰もがハッシュタグを使ってすばやく検索できるようになった。これにより、ハッシュタグはギークだけのものではなくなった。
それからすぐ、Twitterの「Trending Topics」リストによって、ハッシュタグがついた言葉やフレーズはバイラルなミーム生成機になった。
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