Twitterは現在、「Promoted Trends」広告製品によって、Facebookにはできない方法でホットな話題の人気の波に乗りたいという広告主の要求に応えている。Facebookはしばらく前から、こうした現象が展開するのを目の当たりにしてきた。例えば2011年の「MTV Video Music Awards」は、MTVの歴史上のあらゆるテレビ放送の中で最も多くの視聴者を獲得した。MTVとTwitterはその理由の1つとして、#VMAを宣伝するというMTVの決断を挙げている。その効果として1000万件のツイートが投稿された。
現在はFacebookが所有するInstagramも2011年1月にハッシュタグのサポートを開始し、このトレンドの普及に一役買っている。当時は独立企業だったInstagramは、ハッシュタグを導入したとき、Twitterからアイデアを借用していることを認めた。Instagramはブログ投稿で、「確かにTwitterのハッシュタグと同じように機能するが、Instagramユーザーの観点から再発明されたものだ」と述べている。
Facebookがハッシュタグを導入しないのは、Twitterがうまくやったことを認めるという、Instagramと同様の、そしてより屈辱的な行為を避けるためなのかもしれない。しかし、TumblrやPinterest、「Google+」、YouTube、Twitterの「Vine」などがすべてハッシュタグに対応している現状では、Facebookはインターネット文化に無知で頑固な企業に見える。
ティーンエイジャーとトゥイーン(8歳~12歳の子ども)も自分たちの役割を果たした。
まず、ハッシュタグのために、若者たちはTwitterを使って公開の会話に参加するようになった。主な話題はJustin Bieberだ。Microsoftのシニアリサーチャーで、若者のソーシャルメディア利用法について研究しているDanah Boyd氏によると、Bieberの知名度を上げることがゲームになったという。
ティーンエイジャーが猛烈な勢いでハッシュタグとBieberを支援したため、Twitterは2010年5月、注目の話題リストが常にBieberファンだけのものにならないようTrending Topicsのアルゴリズムを修正した。
ハッシュタグを使った遊びは、今でも10代のTwitterユーザーの間で根強い人気を誇っており、彼らはOne Directionに関連する#carrotnightのトレンドなどの話題を作り出すことを楽しんでいる。TwitterのTrending Topicsは、ティーンエイジャーをこれらのミームに参加させる上で効果があることが分かっており、ハッシュタグはティーンエイジャーが自分の関心のあるニュースを追うための主な手段として機能している。
#carrotnight look me in the eye and tell me you never tried painting your nails like this twitter.com/weyheyluke/sta…” @iharryliscious i remember
— Alyssaさん (@KeepingUpOn1D) 2013年3月19日
「大半のティーンエイジャーはニュース愛好者をフォローしておらず、ニュースが大好きな人々もティーンをフォローしていない。これら2つのユーザー層が交わるのは、Trending Topicsを通してのみだ」(Boyd氏)
Facebookの最高経営責任者(CEO)であるMark Zuckerberg氏と同氏のチームは、ティーンエイジャーが夢中になってTwitterを利用していることを十分に認識している。Pew Researchが先ごろ発表した調査結果によると、現在、ティーンエイジャーの約4人に1人がTwitterを利用しており、2011年の16%から増加しているという。同調査結果は、ティーンエイジャーのFacebookに対する情熱が冷めてきていることも指摘した。
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