近距離無線通信(NFC)は短距離の無線ペアリングプロトコルで、モバイル決済やワイヤレス充電など、あらゆる種類の近距離でのデータ共有に役立つ。しかし真の可能性は、まさに現在明らかになりつつある。
NFCを使えば、自分のスマートフォンをタップするだけで、ほとんど何とでもデータを同期できる。サムスンはNFCを使うことで、ユーザーの体重や身体のコンディションに関する情報について、GALAXY S4の「S Health」アプリと体重計などのさまざまな補足的な機器との間で共有できるようにしたいと考えている。
筆者もNFCを使って、メディアをほかのNFC対応デバイスに短時間で直接転送したり、自分の車のダッシュボードにあるナビゲーションシステムに地図座標データを送ったり、自分の予定を確認したりすることを思い描いている。ほかにもNFCでしたいことはいくつかある。
この機能からは目が離せない。NFCは勢いを増しつつあるからだ。それもかなりの速度で。
サファイア製のスマートフォンのスクリーンとは、まったく驚きだ。2013年のMobile World Congressで、筆者はサファイア製スクリーンをコンクリートの塊でひっかいたり、たたいたりしてみたが、コンクリートの粉が後に残っただけだった。
筆者が見たサファイア製スクリーンは完全に透明で、反応性が高く、驚くほど頑丈だった。
同じように、Nokiaはグラフェンの研究に着手している。グラフェンは信じられないほど強くて軽く、薄いことで知られる素材だ。鋼鉄の300倍も丈夫な、グラフェン製のLumiaスマートフォンを想像してほしい。
スマートフォンのケースは最悪の損傷からデバイスを守ってはくれるが、信じられないほど耐久性の高い素材で美しいスマートフォンを作れば、嫌なかすり傷がつかないようにするのにも役立つだろう。
その対極にあるのが、Corningの「Willow Glass」だ。これは非常に薄くて良く曲がるガラスのシートで、もしかしたらいつの日か、曲がるスマートフォンで使われるかもしれない。
新しい生産素材は非常に重要な研究領域だが、バッテリテクノロジもやはり極めて重要だ。基本的なバッテリの化学的性質を概念化するいくつかの新しい方法は、これまでにスマートフォンで達成されてきたものよりも、ずっと長いバッテリ持続時間が可能であることをほのめかしている。
1回の充電で1日以上使えるスマートフォンが実現するのはまだ先だが、小さな改善は進められている。
こうした傾向のすべてと、長期的な進歩とを足して考えると、近い未来のスマートフォンは、素晴らしいデバイスであり、現在のスマートフォンよりも、さらに個人的で大切な、欠くことのできないものになる運命にあるといえる。
確かに筆者が説明してきたのは最高級製品についての話であるし、機能は複数の組み合わせとして登場する可能性が高い。すべてのスマートフォンにNFCや高感度のスクリーン、IRブラスタ(「iPhone 5S」にもだ)が搭載されてほしいと思うが、必ずしもすべてのスマートフォンが、カメラの珍妙な追加機能や、極端に頑丈なボディとスクリーンを備えるわけではないだろう。
なにはともあれ筆者は、この近い未来の到来が待ちきれない。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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