これはChromebookとしては過去最高のハードウェアデザインだが、いくつかの欠点があり、完璧とは呼べないものになっている。映像出力の選択肢は限られている。Googleは、HDMIによる電力消費を避けながら大きな外部ディスプレイを使えるようにMini DisplayPortを選んだが、考えてみてほしい。HDMIが付いたテレビやモニタの方がはるかに多く出回っているし、この価格帯のほかのラップトップは、(Retinaディスプレイを持たないMacBookという大きな例外を除けば)ほとんどがHDMI出力を持っているのだ。
また、キーボードにも不思議な点がある。これを特別なものにしようというGoogleの意図はわかるが、従来のキーボードに慣れているタイプ量の多い人は、Caps LockキーやDeleteキーがなくなったのを残念に思うはずだ。全体的なキーボードの感覚は、特にLenovoや新しいMacBook Proのきびきびしたキーボードに比べると、やや柔らかすぎる。
米CNETでは通常、「Photoshop」「iTunes」「QuickTime」などの特定のソフトや、「Far Cry」「Metro 2033」「Crysis」などのゲームのベンチマークを行なってラップトップをテストする。もちろん、それらのプログラムはまったく、どれ1つとして、ChromebookのウェブベースのOSでは動作しない。このため、われわれはいくつか別のテストを行った。
動画の再生については、HTML5のストリーミング、Flashのストリーミング、ローカルに保存した動画ファイルの再生テストを、比較のためにPixelとサムスンのChromebook Series 3で行った。2つの動画ストリーミング形式には事実上まったく違いがなく、バッファリングの問題は発生しなかった。ローカルファイルの再生についても、Pixelではより新しいバージョンのChrome OSが動いていたにもかかわらず(Pixelはバージョン25、Series 3はバージョン23)、どちらも同じだった。
しかし、よりプロセッサに負荷のかかるウェブアプリでは、Pixelの優秀さが見て取れた。Flashベースの「Pixlr」や「WeVideo」、HTML5の「deviantArt Muro」のいずれも、Pixelの方が常に表示、編集、保存のすべてでなめらかに動作した。
Googleは定期的にChrome OSを更新することによってChromebookを改善するという約束をしているが(6週間に1度更新)、それでもOSには問題がある。
OSの更新によるChromebookの修正の中で、これまでもっとも印象的だったのは、「Cr-48」の発売から約6カ月経った時点で行われた更新のおかげで、Cr-48のトラックパッドが以前よりもずっと快適に使えるようになったことだ。このように、GoogleがOSの修正によって、大きな改善を行うことができるのはわかっている。
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