「Xperia Z」「Xperia ZL」を発表したソニー--スマートフォン市場での失地回復なるか - (page 3)

Roger Cheng (CNET News) 翻訳校正: 川村インターナショナル2013年01月10日 07時30分

 「Xperia ZとZLは立派なデバイスだが、劇的に優れているわけではない」(Entner氏)

 Avisの有名なキャンペーンのフレーズ(「We try harder」)に倣って、ソニーはもっと努力する必要がある。

 Xperia Zは大きな5インチディスプレイを搭載する携帯電話であるにもかかわらず、外観はシャープで、見た目と持ったときの感覚は軽くて薄い。高機能携帯電話に一般的に搭載されている多くのオプション機能のほか、本体が水中にある状態で電話に出たり、音楽をワイヤレスのBluetoothスピーカーアクセサリに送信したりできる機能なども備える。

 オリジナルコンテンツでユーザーを惹き付ける。ソニーは、テレビ番組や映画、音楽を製作するスタジオの親会社という特殊な立場にいる。

 Blin氏は「ソニーはオリジナルコンテンツに注力して、自社のスマートフォンの差別化を図ることができる」と述べ、それはソニーにとって重要な強みであると評した。

 ちょっとした旋風を巻き起こすのに、話題の番組や映画ほど適したものはない。そしてソニーは可能な限り多くの注目を集めることを必要としている。「007スカイフォール」にXperia TLを登場させたのは最初のアイデアとして良かったが、ありきたりなデザインの携帯電話だったため、ほとんどの消費者は見逃した可能性が高い(筆者は1つのシーンで辛うじて携帯電話に気づいたが、それがXperia TLだと確信するには至らなかった)。

 ソニーはスマートフォン企業として認知される必要がある。米国でのソニーのイメージは、まさに中程度といったところだ。多くの人が同社の全盛期を記憶していると思われ、おそらくその社名を聞いて1つか2つの製品を思い浮かべるだろう。しかし、人々がソニーをスマートフォン企業として見ることはほとんどない。人々にXperiaをもっと真剣に受け止めてもらいたいと同社が考えているのなら、そうした現状を変える必要がある。

 同社はこのことを認識しているようだ。MacDougall氏によると、これまでより大規模なものになる次のキャンペーンは、ジェームズ・ボンド映画のようなやり方ではなく、もっとソニーを中心に据えたものになるという。

 「ソニーは、自らの強みを前面に押し出したマーケティングキャンペーンによって、スマートフォンの周辺により強力なブランドとアイデンティティを作り出す必要がある」(Blin氏)

 結局のところ、そうした手段のいずれも成功を保証するものではない。だが、もしかすると、同社が一定数の人々を自分たちの方に振り向かせられる回数が少し増えるのではないだろうか。

 「人々がソニーブランドに抱く信用は色濃く残っている。ソニーがこれまでよりはるかに中心的な役割を果たす物語が始まるだろう」(MacDougall氏)

水中に沈められたXperia Z
水中に沈められたXperia Z
提供:Kent German/CNET

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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