米YahooとFacebookは検索に関して総合的な協力関係を築くのだろうか。The Sunday Telegraphは匿名の情報筋からの話として、Yahooの最高経営責任者(CEO)であるMarissa Mayer氏とFacebookの最高執行責任者(COO)であるSheryl Sandberg氏が、検索エンジンに関する両社の連携について話し合っていると報じた。
両社は最近、Mayer氏が就任する直前に特許争いを解決しただけでなく、Yahooはいち早く「Facebook Connect」と連携していた。
それに加え、Mark Zuckerberg氏がここ数カ月間、検索について示唆している。9月、同氏は以下のように語った。
「毎日、膨大な件数の検索が行われているが、まだ試みられてもいないことがある。たいていの場合、見つけようとしているのは人やブランドやアプリだ。検索には大きなチャンスがある。それはある具体的な質問に一連の答えを提供するという方向への進化であるが、Facebookだけがそれを実現できる位置にいる。例えば、『友人や、友人の友人の中で、私が働きたい会社で働いているのは誰か』といった質問だ。いつか、われわれはこれを実現する」
またこの数週間後、Zuckerberg氏はBloomberg BusinessWeekとのインタビューで、検索に対する考えをさらに詳しく語った。同氏はFacebook「だけが」そのような質問に答える「位置にいる」と述べたが、GoogleやBingが回答することを得意としている類の質問はこれに含まれていない。
Zuckerberg氏は、「友達申請による無数のつながりと、Facebookに投稿されているあらゆるコンテンツ」を生かして、Facebookの閉じた世界を取り巻くウェブ全体をナビゲートする方法を提供したいと考えている。
しかし、Zuckerberg氏の検索へのビジョンを実現するために、Yahooはどのように貢献できるのだろうか。Yahooは現在、検索機能をMicrosoftにアウトソースしている。その契約は財務的にはあまり順調ではなく、Yahooは2013年にこの契約を打ち切る可能性がある(Search Engine Landの報道)。GoogleはMicrosoftの後にこの業務を引き継ぐことに関心を示しているが、検索におけるGoogleのほぼ独占的な状態を考えると、法的にそれは難しい。そこでYahooとFacebookの連携の可能性が生じるが、競争力のある検索エンジンを開発するには何年もかかるだろう。したがって、この構想からMicrosoftを全面的に外すことはできないかもしれない。
「検索エンジンは人々やその背景、人々がすでに知っていること、人々が先週検索したことに関わっている」というのがMayer氏の結論だが、これはZuckerberg氏の検索に対する考え方に近い。Zuckerberg氏の見解では、Facebookがすることはすべて「人」に関連しているのだ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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