Googleは米国時間10月18日、11.6インチで249ドルの新しい「Chromebook」を発表した。同製品によって、同社の「Chrome OS」搭載製品のエントリー価格が引き下げられ、同製品シリーズに対する期待は高まった。
Chromebookは、GoogleのChrome OSを採用するクラウドコンピューティングノートPCである。Chrome OSは、Linuxをベースとしているが、実際にはChromeブラウザ内でアプリケーションを実行する。Googleは2012年5月に、550ドルの「Samsung Series 5 550 Chromebook」と330ドルの「Series 3 Chromebox」の2種類の第2世代Chrome OS搭載製品をリリースしており、当時は処理性能の向上を目的としていた。
Chromebook Series 5 550が「MacBook Pro」からヒントを得たものであるとすれば、新しいChromebookは「MacBook Air」の影響を受けているといえる。新しいChromebookは、より安価で薄く、画面が11.6インチと小さく、重量は2.5ポンド(約1.13kg)未満と軽い。Googleは新しいChromebookを、店舗や広告で大々的に宣伝する予定である。
同社のシニアバイスプレジデントを務めるSundar Pichai氏は、「これまでにこの価格帯で設計された中で最高のコンピュータである」と主張した。同氏は、Chromeと、それに密接に連携する生産性ウェブアプリケーションスイートである「Google Apps」を担当している。「われわれはこれを新しい『Samsung Chromebook』と呼んでいる」(Pichai氏)
内部にはもう1つ大きな相違点がある。前機種にはIntelの「x86」プロセッサが搭載されていたのに対し、新しいChromebookには、携帯電話やタブレットにおいて事実上普遍的なものとなっている「ARM」系統のプロセッサが搭載されている。
つまりGoogleは、Appleの「iPad」やホンダの「Civic」などの製品にも見られる、バージョンを持たないブランド名を採用したことになる。
Samsung Chromebookには「ARM Cortex-A15」プロセッサが搭載されている。サムスンが開発した同プロセッサは、「Exynos 5250」(別名「Exynos 5 Dual」)と名付けられている。ARMは自社のプロセッサ設計を、サムスン、Apple、Qualcommなどの企業にライセンス供与しており、A15は、x86チップが主流となっているよりハイエンドな端末への参入を目的として開発されている。
ただしGoogleは、同製品についてやや慎重な態度を見せている。同社はSamsung Chromebookを万能なPCとしては位置づけておらず、家庭でインターネットが必要になった場合や、学校で学生により高いコンピューティング能力を提供する場合に、便利で瞬時に起動する、手ごろな価格の製品として捉えている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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