Appleは米国時間8月20日、サムスン電子の「Galaxy Nexus」は、音声アシスタント機能「Siri」を含む、「iPhone」の主要機能の多くをコピーしているため、米国での販売が禁止されるべきだと主張した。
これはカリフォルニア州北部地区連邦地方裁判所で争われたAppleとサムスンの最初の弁論でなされた主張の繰り返しとなっている。なお、この際にはAppleの主張が認められたものの、サムスンが控訴したため、両社はワシントンD.C.の米連邦巡回控訴裁判所で再び争っている。
Galaxy Nexusをめぐる今回の裁判は、カリフォルニア州サンノゼで行われている裁判とは別のものである。サンノゼで行われている裁判ではハードウェアのデザインや操作感が争点となっている一方、今回の裁判ではソフトウェアの機能が争点となっており、Googleが戦いに巻き込まれる可能性もある。
Bloombergの20日付けの報道によると、Apple側の弁護士であるGibson Dunn法律事務所のMark Perry氏は、サムスンがGalaxy Nexusという模倣製品によって市場シェアを奪おうとしていると述べたという。
また同報道によると、サムスン側の弁護士であるQuinn Emanuel法律事務所のJohn Quinn氏はこれに対して、Galaxy Nexusの販売台数はiPhoneに比べるとはるかに少なく、Appleの売上に影響を与えるまでには至っていないと述べたという。
AppleはGalaxy Nexusによって市場シェアと利益が減少したという点と、争点となっている機能によってサムスン端末の売上が伸びたという点を証明する必要がある。
両社はワシントンの米連邦巡回控訴裁判所で主張を戦わせているものの、Bloombergによると裁判自体は2014年3月まで開始されない予定だという。
この訴訟の中核は、ユニバーサル検索機能にある。ユーザーはこの機能を使うことで、インターネットからの情報に加えて、連絡先や電子メールといった機器上のデータも探し出せるようになる。Appleはユニバーサル検索が、さまざまな情報源から答えを見つけ出すSiriの中核をなす機能であると主張している。
こういった機能はGalaxy Nexusにも搭載されているものの、Quinn氏はその存在に気付いている人などほとんどいないと主張している。
2011年12月に発売されたGalaxy Nexusは、Googleの「Android OS」を搭載したスマートフォンであり、「Ice Cream Sandwich」(Android 4.0)を搭載した最初の端末となっている。全体的に見ると、同端末は「iPhone 4S」と比べて、またサムスンの当時の主力製品であった「GALAXY S II」と比べても、人気の点で劣っていた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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