カリフォルニア州サンノゼ発--サムスンは米国時間8月15日午前、当地の裁判所で行われている審理の中で、同社の無線技術特許2件がAppleの2種類のデバイスによって侵害されていると主張した。どちらの場合も、サムスンは特許侵害を主張している対象は、Intelの子会社であるInfineonが製造したチップに搭載されている低電力セルラー機能だ。
「iPhone 4」と「iPad 2」に搭載されたこのチップは物理的なサイズとしては小さな部品だが、この技術が違法に使用されたとするサムスンの訴えが認められれば、Appleは3億5000万ドルの賠償金の支払いを迫られる可能性がある。
サムスン側の承認としてこの主張を行ったのは、モバイルチップ関連会社の元幹部であるTim Williams氏だ。Williams氏は、数時間にわたる供述(今回の裁判の中でも最も技術的な側面が強い審理の1つになるかもしれない)の中で、Appleの2種類のデバイスが特許を侵害していると証言した。Williams氏の説明によれば、この特許侵害が判明したのは、特許を再調査し、このチップのプログラミングに携わったIntelの2人の技術者による宣誓証言およびIntelのソースコードを調べ直した結果だという。
この問題の核心には、高速無線データ処理に関する2件の特許がある。1つはブロードキャストチャネルに関連して使用される電力、もう1つはデータパケット用の電力に関連した特許だ。Williams氏によれば、どちらの機能も携帯電話端末および携帯電話基地局の消費電力を抑えるために欠かせないもので、写真、動画、VoIP通話などの機能を利用する際の端末と基地局間のデータのやりとりにも関わる重要なものだという。
これに対してAppleは、このチップは自社で製造したのではなく、Intelから購入したものだと反論した。Appleの弁護士Bill Lee氏は、サムスンとIntelが結んでいるクロスライセンス契約では、Intelが製造したチップをAppleを含む他の企業に販売することを認めていると主張した。Lee氏はまた、パナソニックとサムスンが2008年に4000万ドルで出資したある企業について、Williams氏が株主だった点を指摘し、情報開示に問題があるとしてWilliams氏を批判した。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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