米連邦地方裁判所のLucy Koh判事はAppleとサムスンの特許訴訟において、双方の弁護士による法廷「演出」やいかがわしい法廷戦術にうんざりし始めているようだ。
Koh判事は米国時間8月14日、Appleがサムスンの証人の1人に異議を唱えた後、「書類を見せてほしい。私はこの法廷ですべての弁護士が私に話すことを信用していない。実際の書類を見せてほしい」と述べた。
サムスンの専門家証人の1人であるTim Williams博士が証言するのをAppleとIntelが妨害しようとしたとき、Koh判事は明らかに苛立っていた。Williams博士は複数の守秘義務契約(NDA)にサインしたことを適切に開示しなかった、とAppleは述べた。Intelによると、それらのNDAの1つは、Williams博士がIntelのソースコードの詳細について論じることを禁じているという。
それは大したことでないように聞こえるかもしれないが、Williams博士の証言予定時間のわずか数時間前になって、異議が申し立てられた。また、Koh判事は同訴訟で、自らが「演出」と呼ぶものに何度も堪えてきた。サムスンの弁護士は、Apple側の弁護士よりもKoh判事に我慢を強いてきたように思える。
サムスンはこれまでに4度制裁を受けており、そのほとんどは証拠を提出できなかったことが原因だった。Koh判事は、サムスンの弁護を率いる法律事務所Quinn Emanuelの創設者の1人であるJohn Quinn氏との有名なやり取りの中で、同氏に話すのを止めるよう命令することを余儀なくされた。Koh判事がある証拠を陪審団に提示すべきでないと判断したことについて、Quinn氏は同判事にその決定を覆すよう懇願した。同氏は懇願しただけでなく、Koh判事が同氏の要請を却下したときには、同判事に厳しい言葉を浴びせかけた。
「裁判をすることの意味は何なのか?」とQuinn氏は声を荒げ、「何なのか?」と続けた。
しかし現時点では、両社の弁護士とも、Koh判事の忍耐力をこれ以上試そうとは思っていないようだ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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