わたしが気に入っているGmailのプラグインの1つに、Gmailの右カラムにメールを送ろうとする相手に関する連絡先情報を表示してくれるRapportiveがある。このプラグインは、LinkedIn、Twitter、Facebook(それらのサービスにログインしたことがあれば)から情報を引き、メールを送ろうとしている相手のLinkedInに登録されている肩書きや、最新の更新情報まで表示してくれる。
Microsoftはこの種の機能をOutlook.comに直接組み込み、メッセージ画面の右カラムを、これと同じ種類のソーシャルの連絡先データで埋めながら、表示方法はMetro UIスタイルに従ってややシンプルで、きれいな形にしている。Outlook.comは、Rapportiveほどのデータは表示してくれないようだ。
その一方で、Microsoftはソーシャルサービスとの統合をもう一歩進めている。Outlook.comの中でソーシャルネットワーク上の人たちの情報を表示し、ソーシャルサービスの更新情報を見ることができるだけでなく、「Peopleハブ」からTwitterの更新情報に応答したり、誰かのFacebookウォールに書き込んだりすることも可能で、これらはすべてOutlook.comから直接行うことができる。また、Outlook.comの中からFacebookのチャットをすることもできる。インスタントメッセージ機能そのものも、Outlook.comの強力な機能の1つとなっている。
Hall氏は、MicrosoftはOutlook.comの優先順位が高いいくつかの目標に重点的に取り組んでいると述べている。「クリーンなUI、タブレットや他のすべてのデバイスのためのデザイン、実際に使われているサービスとの連携(Twitter、Facebook、LinkedIn)、「Microsoft Office」および「SkyDrive」との連携のよさ、そして実際にプライバシーを重視している」(Hall氏)
Outlook.comを実際に目にするまでは、Microsoftがウェブメールにイノベーションを持ち込むことができるとは想像できなかったし、GmailをコピーすることでHotmailを新しいものにするには、あまりにも遅すぎたと感じるだろうと予想していた。Outlook.comはGmailを真っ向から相手取っているが、わたしはこれを新鮮に感じることに驚いた。Outlook.comには本当に役に立つイノベーションがあるし、わたしはMicrosoftがGoogleのプライバシーの問題に狙いをつけたのは賢いと考えている。これは、Outlook.comが収益源としてGmailほど強力ではないということを意味しているが、必要とされるユーザーからの好意を得るには大いに役立つ可能性がある。
わたしはまた、MicrosoftがGmailが集めている注目を奪うことを直接狙っていると公言していることにも好感を持っている。Hall氏は次のように述べている。「もしあなたが『Google Docs』や『Google+』のヘビーユーザーなら、おそらくGmailの方が向いているだろう。しかしそうではなく、FacebookやTwitter、LinkedIn、そしてOfficeを使っているのなら、Outlook.comの方がいいはずだ」
これは、かなり野心的な主張だ。そして、Outlook.comは今後も注目を集めるかもしれない。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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