Hewlett-Packard(HP)は米国時間7月18日、webOS向けアプリの開発に特化していた「Enyo 1」の後継バージョンである「Enyo 2」のベータ開発を終え、正式版を開発者向けに公開した。
失敗に終わったHPの「TouchPad」タブレット向けに特化していたEnyo 1に対して、Enyo 2はiOSやAndroid、Safari、Firefox、Chrome、Internet Explorer向けアプリの開発フレームワークとして利用可能になっている。
Enyoチームは18日付けのブログ投稿のなかで「われわれは、iOSアプリやAndroidアプリ、Macアプリ、Windowsアプリといった区別のない、ウェブを中心とした未来がやって来ると考えている。そういった未来では、あなたがどこにいようと、どのような機器を使っていようと、コンテンツにアクセスしたり、仕事をこなせるようになるアプリがあるだけなのだ」と述べるとともに、「今日のリリースをもって、Enyo 2は新たな段階に到達し、機能面と品質面の双方からみて申し分のない開発フレームワークになったことをわれわれは宣言する」と述べている。
EnyoはwebOSアプリを開発するうえで中心的な役割を果たすプラットフォームであるが、webOSはHPが2011年12月にオープンソース化を決断するまで中途半端な状態に置かれていた。実際のところ、2011年8月に当時の最高経営責任者(CEO)であるLeo Apotheker氏が決算発表の電話会見において、webOS搭載端末(具体的にはTouchPadとwebOS搭載電話)の事業を閉鎖すると発表して以来、webOSは死んだものと考えられていた。HPは「Open webOS」のベータ版を2012年8月に、バージョン1.0を9月にリリースする予定にしている。
Enyoアプリは「事実上、すべてのプラットフォーム」向けに開発され、開発者は50以上のアドオンライブラリやプラグインを提供してきた、とEnyoチームは述べている。今回のリリースでは、新しい「Onyx」ウィジット、より大きなコードを提供するための新しい「Contributor Process」、ユーザーがEnyoの機能を確認できる「Enyo 2 Sampler」などが焦点になっている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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