奨学金を募る学生、骸骨を乗せた自転車で英国を縦断

Leslie Katz (CNET News) 翻訳校正: 編集部2012年07月20日 16時26分

 英国の有名公立大学インペリアル・カレッジ・ロンドンで物理学を学ぶKadhim Shubberさんは現地時間7月16日、同大学が運営する奨学金制度「The Rector’s Scholarship Fund 」への寄付を募るため、自転車で英国を縦断する1487.17kmの旅を終えた。

 旅は長く、時に退屈なものだったろうが、Shubberさんには常に付き添う友達がいた。2人乗りタンデム自転車の後部に乗る人工の骸骨「King Arthur(アーサー王)」だ。


Shubberさんは資金集めの目的について、「学費の心配をしなくてもいい自分は幸運であり、自分を支えてくれる両親にとても感謝している」「誰もがこれほど恵まれているわけではない」と語っている。
提供:インペリアル・カレッジ・ロンドン

 なぜ骸骨なのか?恐らく、普通のサイクリングウェアを着て自転車に乗るよりも多くの注目を集められるからだろう。それに、骸骨なら人間と違って、「到着はまだ?」としつこく聞いてくることもない。

 Shubberさんはさらに、人工骸骨を乗せたタンデム自転車による走行距離の世界記録(そう、そのような記録が存在するのだ)の突破に挑戦してもよいと考えた。最初の記録は、米国の反喫煙運動家Art Hoffman氏が1987年にアイオワ州で開催されたレースで、骸骨「Oscar」を乗せて437マイル(約703km)を走って打ち立てたものだ。

 Shubberさんは514マイル(約827km)地点を走破した時点で、Hoffman氏の記録を塗り替えた。

 King ArthurとShudderさんは6月30日にグレートブリテン島最北部の村ジョン・オ・グローツを出発。南下してエディンバラ、カーライル、ウィガン、ウォリントン、バーミンガム、グロスター、トーントン、エクセターを巡って英国を縦断し、7月中旬に旅を終えた。

 Shubberさんは途中、ブログでこう書いていた。「ゆっくりしたペースで旅を終えようと思う。自分が極めて虚弱なせいでもあり、骸骨がそれほどペダルを漕いでくれるとは思えないためでもある」

 Shudderさんのツイートによると、目標寄付金額は1万ポンドだったが、旅を終えた後の16日のブログ投稿には、寄付がまもなく3000ポンドに到達しそうだが、まだ寄付の募金は続けていると書かれている。


提供:インペリアル・カレッジ・ロンドン

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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