次期「iPhone」では、近距離無線通信(NFC)を利用して商品を購入したりファイルを共有したりできるようになるかもしれない。
9to5Macは米国時間6月25日、プレEVT(Engineering Verification Testing:技術確認試験)段階の「iPhone 5.1」および「iPhone 5.2」の試作品から抽出したコードを調べた結果、2012年に発売予定の新しいiPhoneにNFCチップとアンテナが組み込まれることは間違いないと報じている。
これが事実なら、Appleはついにモバイル決済という時流に乗ることになり、ユーザーは直接iPhoneを使った製品やサービスの購入が可能となる。さらに、今回のうわさが、「iOS 6」への搭載が予定されている「Passbook」が話題となる中で出てきたことも注目される。Passbookは、レシート、入場券、搭乗券、店舗カードの電子版を保管できる機能だ。
Passbook自体は、情報の保管場所として機能するためNFCに依存する必要はない。だが、航空データの通信技術を手がけるSITAで最高技術責任者(CTO)を務めるJim Peters氏は、Appleが最初からではないにしても、ある時点でNFCをPassbookに取り入れると見ている。
「NFCについてはさまざまな議論があるため、決して本格的に実用化されることはないとする意見が数多くある。だが、準備をしておくことは必要だ。これは実用化され、市場に登場する。2012年末までには、販売されるスマートフォンの大半がNFCを搭載するだろう。もし10月に新しいiPhoneが登場してNFCを搭載していたら、勝負は見えたも同じだ」とPeters氏は言う。
また、AppleはCitibankの「PayPass」など既存のモバイル決済サービスと提携する可能性があるほか、「iTunes」経由ですでに保存されているすべてのクレジットカード情報を利用して独自の決済処理を行うことさえ考えられると9to5Macは報じている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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