Googleは米国時間6月21日、フィールドに出て働く従業員の管理を支援するための、ロケーションに基づくチェックイン型のサービスを開始した。
Googleはブログで、この「Google Maps Coordinate」というサービスの利用例として、電力会社における現場での故障修理作業を挙げている。例では、電力会社の要員計画担当者が、障害の発生している送電線から最も近い位置にいる修理用車両を特定し、そのドライバーに修理作業を割り当て、適切な指示を与えるシナリオが紹介されている。
現場で働く作業員は、自らのスマートフォンに専用のアプリをダウンロード、インストールしておくことで、要員計画担当者やマネージャーに自らの現在地を知らせることが可能になる。また、このアプリを利用することで、作業の開始を知らせる(チェックインする)とともに、収集すべきデータ(顧客の連絡先など)を記録することもできるようになっている。
一方、マネージャーや要員計画担当者はスマートフォンアプリ、あるいはウェブアプリを使用し、作業員をさまざまなチームに分けて管理したり、場所を特定したうえで作業を割り当てたり、収集するデータ項目をカスタマイズしたり、過去の作業記録を管理できるようになるため、Googleの言葉を借りると、「どの場所に作業員を多めに割り当てるか、あるいは手当てするべきかを評価したり、チームの最適な配置を見極められる」ようになるという。
このアプリはどのような規模の企業にとっても、既存システムの大幅な変更を必要とせず、低コストで容易に導入できるように設計されている。TechCrunchの記事によると、サービス利用料は当初、1ユーザー当たり1カ月15ドルだが、9月からは引き上げられる可能性もあるという。
またTechCrunchによると、Google Maps Coordinateでは、ユーザーがスマートフォンによる追跡を望まない場合に、「不可視状態に入る」ことができるようになっており、時刻に基づいて、1日の作業時間が終わった時点で自動的にログアウトする機能もあるという。この新サービスを担当しているGoogleのプロダクトマネージャーはTechCrunchとの話のなかで、Googleがこれほどまでに多大な資金を投じて、地図やジオロケーションを活用した企業向けサービスを構築するのは初めてのことだと述べている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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