Googleが年2回発行する透明性に関する「Transparency Report」の最新版では、世界中の政府から送られてくる削除通知およびユーザーデータ要請が「憂慮すべき」かつ「問題になる」ほど増加していることが示されている。
Googleの新しいデータによると、検索結果、YouTube動画、およびコンテンツの削除に関する米政府からの要請は、2011年の後半6カ月間において2倍以上に増加したという。
検索大手Googleは、6200件弱の項目の削除を求める187件のコンテンツ削除要請を米政府から受けたと述べた。同社は、これらの要請の42%に対応したが、総要請件数は他のどの国よりも多い。
ただし、中国やイランなどの国は、Googleに通知することなくコンテンツを遮断しており、数値の比較を難しくしている。
同じ期間において、プライベートなユーザーデータへのアクセスに関する米政府からの要請件数は、2010年の同一期間における5950件から37%増加した。
こちらについては、Googleは、部分的に対応したものを含めて、それらの93%に対応した。
Googleのシニアポリシーアナリストを務めるDorothy Chou氏は、「表現の自由が脅かされていることだけでなく、これらの要請の一部が、通常は検閲を実施しない西欧民主主義国という、予期しない国々から寄せられている点において、憂慮すべきである」と述べた。
同氏は、スペインの規制当局がGoogleに対し、公人が批判されているブログや記事にリンクが張られた270件の検索結果の削除を要請したことを指摘した。
また、ポーランドのPolish Agency for Enterprise DevelopmentはGoogleに対し、こちらも批判的な内容を含むサイトの検索結果を削除するよう要請したという。
「これらのどちらの要請にもわれわれは応じなかった」(Chou氏)
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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