筆者は、Windows 8の発売と同時に多くの企業がこぞって同OSを採用するという見方に対して疑念を抱いている。しかし、この新たなOSにはIT部門にとって魅力的な特長が数多く盛り込まれていると考えている。そこで以下に、こういった特長を6つ挙げ、それらがなぜ企業にとって魅力的なのかを解説する。
従業員が職場に自前のデバイスを持ち込むBYOD(Bring Your Own Device)という世の中の流れについては、あなたも既に飽きるほど見聞きしているかもしれない。しかし、この流れはとどまるところを知らず、最終的にIT部門が不要になると主張している識者たちもいる。筆者自身はこういった主張に同意していないものの、BYODという流れは無視することができないと考えている。また、こういった流れのなかにあっても、IT部門には担い続けるべき重要な役割があるとも考えている。
Microsoftもこういった状況を理解しているようだ。近々登場する「Windows 8 Enterprise」に搭載される「Windows To Go」という機能を利用すれば、ユーザーは「Windows 7」あるいはWindows 8がインストールされたマシンにUSBメモリを差し込むことで、直接Windows 8を起動できるようになる。これにより企業は、自前のデバイスを使用する従業員に対して、自社のWindows環境を提供できるようになるわけだ。
ただ、この機能を使用するにはソフトウェアアシュアランス(SA)契約を締結し、Windows To Goを職場と自宅PCで使用する権利を得ておかなければならないという点は短所だと言えるだろう。またMicrosoftは、従業員が職場において自前のデバイス上でWindows To Goを使用できるようにする「Companion Device License」という新たなライセンスを導入する予定だ。
Windows 8における改善すべてが、ユーザーの目に留まりやすいものとなっているわけではない。一部の改善は、縁の下から全体的なサポート機能の向上を図るものとなっている。そういった改善の1つが、長年に渡って表舞台に立つことのなかった地味なタスクマネージャーに対してなされている。確かに、Microsoftは過去にリソースモニター機能を組み込んでおり、それ自体素晴らしい出来となっている。しかし同社はWindows 8においてタスクマネージャーに大々的に手を加え、より有益なツールへと進化させるとともに、Metroアプリケーションの情報も追加したというわけだ。
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