データを徹底活用するANA、SiteCatalystを活用したウェブ戦略を語る

杉山貴章(オングス)2012年06月15日 18時35分

 アドビシステムズは6月7日、デジタルマーケティング関連のフォーラム「Adobe Innovation Froum 2012」を開催した。

 本稿では、全日本空輸(ANA) プロモーション室 マーケットコミュニケーション部 企画・宣伝チーム主席部員の前田欣伸氏によるセッション「ANAのWEB戦略」の内容をレポートする。

SiteCatalyst導入にいたるまでの背景

前田欣伸氏
前田欣伸氏

 前田氏ははじめにANAのWebサイトの歴史を振り返り、「1997年にインターネット上での航空券予約をスタートさせて以来、『インターネット予約』『携帯電話からの予約』『マイレージサービス』の3つを軸としながら、IT革命にあわせて様々なサービスを展開してきました」と語った。なかでも、近年の特筆すべき動きとしてはEdyカードやおサイフケータイと連携した「SKIPサービス」の開始や、SNSの流行にともなう顧客接点の広がりなどが挙げられる。

 インターネットが主流になる以前は、航空券は電話で予約し、購入や発券は旅行代理店で行い、空港のチェックインカウンターでチェックインしてから搭乗手続きを行うというのが一般的な搭乗の流れだった。今になって思えば、これは決してシンプルな導線とは言えない。それに対してインターネットが普及してからは、予約および購入をWebサイト上で24時間いつでも行えるようになった。しかし、空港に着いてからチェックイン手続きが必要になる点は変わらなかった。

 この状況を大きく変えたのがSKIPサービスだと言う。SKIPサービスは、航空券の予約から購入、座席指定、チェックインまでをWebサイト上ですべて行うことができ、しかもおサイフケータイやEdyカードをチケット代わりに利用することができる、チケットレス・チェックインレスのサービスである。インターネットやモバイル端末をはじめとしたIT技術・サービスが発展したことで、搭乗までのシームレスな導線を構築できるようになったわけである。

  • IT革命とともに歩んできたANAのWebサービス

  • 予約から搭乗にいたるまでの導線が複雑だった

  • インターネットやモバイルの活用によりシームレスな導線を実現

 このようにインターネットの重要度が高まり、Webサイトでの取り扱いシェアが増すにしたがって、サイトの分析方法も変えていく必要があったと前田氏は語る。

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