アドビシステムズは6月7日、マーケティング関連のフォーラム「Adobe Innovation Froum 2012」を開催した。本稿では、リクルート 住宅カンパニー エバンジェリストの小川卓氏によるセッション『住宅情報サイト「SUUMO」における、データに基づいたエクスペリエンス向上施策とは』の内容をレポートする。
リクルートが運営する「SUUMO」は、不動産および住宅に関する総合情報サイトである。SUUMOでは、ユーザーエクスペリエンス(UX)向上のための解析ツールとして「SiteCatalyst」「Test & Target」「Discover」といったアドビ製品を活用しているという。
小川氏からは、これらのツールを利用して具体的にどのような取り組みを行っているのかが、いくつかの事例を交えながら紹介された。
一つ目の事例として紹介されたのが、直近3カ年の売上目標に対する達成の見込み分析(3カ年目標)と、追いかけるべきKPIの設計に関する手順である。KPI設計は図1に示す手順にしたがって進めることが基本になっているという。
それぞれの項目は、次のような基準で設定していく。
このうち、SUUMOでは横断見立て以降の分析において、SiteCatalystによって収集されたデータを利用する自社開発の予測システムを利用しているという。予測システムでは、目標や流入量などの値を指定してシミュレーションを実施することで、予測達成度を具体的な数値として見ることができる。このようにして設計されたKPIを主軸としてモニタリングと施策の優先順位付けを行い、目標の達成を目指すとのことだ。
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