Googleも個人認証ソリューションを提供しているが、ほとんどの場合、Facebookでログインする方がユーザーにとって合理的だ。Facebookは、ユーザーが交流し、自分らしく振る舞うためにアクセスする場所だ。Facebookは、新しいサービスにサインインするための標準になりつつある。この分野に関しては、Googleは取り組みを強化する必要がある。
検索と個人認証、ソーシャルは、広告という収入を生む加工物を構成するための原料だ。Googleは広告分野での革新と取り組みによって構築された400億ドル規模の企業であり、その事業がすぐになくなることはない。
Facebookは同社のリーチと広告プログラムを拡大しており、Bingを通じて検索事業を強化し続けている。そうした中で、FacebookがGoogleの市場における支配を弱めるか、あるいは少なくとも利益に対していくらかのプレッシャーを与えられる可能性はある。
しかし、それは楽な作業にはならないだろう。Googleは、人々の検索の利用方法とソーシャルサイトの利用方法により、サイト上の広告の効果にかなりの違いが生じることを実証してきた。Google検索を実行するとき、ユーザーは情報を求めている。うまくいけば、広告はさらなる情報と見なされる。これこそが、Google上の広告に効果がある理由だ。
Facebookでは、購入する製品や予約する飛行機を見つけるのがユーザーの目的であることはほとんどない。Facebookは話し相手や自慢話の聞き手になる友達を見つけるために使用される。こうしたソーシャルな意図は、Google検索ほど広告の効果を高めない。
とはいえ、Facebookはブランドの構築に高い効果を発揮する可能性がある。また、ソーシャルキャンペーンを展開するのに優れたプラットフォームでもある。先ごろ、General Motors(GM)がFacebookへの広告掲載を停止したことは、Facebookに何らかの根本的な欠陥があることを示しているわけではない。それはむしろ、Facebookの広告販売担当者がクライアントの期待にうまく応えなかったことを表しており、修正可能な問題だ。Search Engine Landの編集長であるDanny Sullivan氏は、「Facebookは、認知度の向上やブランド構築に利用することが可能だ。人々は、購入サイクルにおける異なる時点でこれら2つのサイトを閲覧する」と話す。
Googleの事業が機能している理由は、あらゆるサイト所有者が使用できる広告製品を同社が提供している点にもある。インターネット全体がGoogleの主要なビジネスモデルに寄与している。Facebookは外部向けの広告をまだ提供していない。近いうちに提供を開始するかもしれない。そうする必要があるだろう。
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