Googleはソーシャル検索と従来の検索の両分野で、Facebookよりも先を行くよう努めている。Googleの「Search, plus Your World」機能は、ソーシャルなシグナルを検索に統合する。GoogleはFacebookほど深いソーシャルデータを有していないが、この機能は、極めて個人的なソーシャルデータを検索に組み込む能力がGoogleに備わっていることを示している。同時に、Googleは従来のキーワード検索の改善にも懸命に取り組み続けている。
Googleはソーシャル検索分野への参入を進めている。Facebookは同社のソーシャルネットワークを一般的な検索に組み入れようとしている。両社はこの中核的な事業において、衝突し始めている。現在のところはGoogleの方が優位に立っているが、その状況はいつまで続くだろうか。
筆者が以前記事にしたように、Facebookはユーザーを同社サービスに引き込むことを完全にやってのけた。米国の平均的なユーザーは、Facebookで1カ月あたり7時間45分を費やす。Google全体では、1カ月あたりの時間は2時間に満たない。Facebookへの関与は多大であり、広告の表示と売り上げの創出に使われる長い時間でもある。
Googleの名誉のために言っておくと、同社はソーシャルインタラクションの価値を明確に理解している。「Google+」は多くの点でFacebook自体よりも高度な設計のソーシャルシステムだ。特に、「Circles」のコンセプトを通じて多様なプライバシー設定を処理する方法にそれが表れている。しかし、Google+には、Facebookのように地球規模でつながりあったユーザーベースはない。そして、友人がすでに活動しているサイトからユーザーのソーシャルに対する主な関心を奪うことができるかどうかは不明だ。
GoogleがFacebookからソーシャルウェブのリーダーの座を奪うことは、おそらく不可能だろう。ただし、GoogleはFacebookのユーザーを少しずつ削り取ることはできる。Facebookも不死身ではない。
ソーシャルなインデックスを所有するという目的において、FacebookやGoogleのようなサイトの運営はソリューションの一部でしかない。両社とも個人認証ソリューションを有している。人気が高いのは「Facebook Connect」の方だ。Facebook Connectでは、ユーザーはFacebookログインを使って、アカウントを迅速に認証することができる。同ソリューションはモバイルでのログインでも広く使われている。
Facebookにとって、その価値は非常に大きい。Facebookは、ユーザーが登録しているシステムやユーザーと同じシステムに登録している友達、各ユーザーのつながり方などに関するデータを収集する。
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