伝記「Steve Jobs」の著者であるWalter Isaacson氏によれば、故Steve Jobs氏は、Googleが「iPhone」のアイデアを盗んだとして本当に激怒していたという。
英国のRoyal Institutionで、現地時間4月4日午後、Isaacson氏は、「Android」が展開されたことに対するJobs氏の怒りを振り返った。
MacWorldが伝えた通り、Jobs氏は、Bill Gates氏がAppleが採用していたグラフィカルユーザーインターフェース(GUI)をWindowsに導入し、その後Dell、IBMや多数のPCメーカーとライセンス契約を結び、MicrosoftがPCのマーケットで独占的な地位を築いた当時、腹を立てていた。
Jobs氏は、歴史が繰り返すように、「iPod」や他のApple製の機器が「言葉通りほぼコピーされた」状況にも腹を立てていた、とIsaacson氏は語った。さらにIsaacson氏は、「そして好き勝手にライセンス提供をしていった。Androidは市場シェアでAppleを上回り始め、そのことが完全にJobs氏を激怒させた」と述べ、「金の問題ではない。Jobs氏は『わたしを買うことはできない。わたしはコピー製品を叩き潰す』と言っていた」と付け加えた。
Isaacson氏のこの話は、今週Googleの最高経営責任者(CEO)であるLarry Page氏がコメントした内容と矛盾している。Page氏は、Jobs氏がAndroidに対して示していた怒りは見せかけであり、Page氏とJobs氏は実際には友好関係を築いていた、とBloomberg BusinessWeekに語っていた。
しかし、伝記のためにIsaacson氏とJobs氏が話をしていた際には、Jobs氏は感情を決して隠さなかった。
Jobs氏はIsaacson氏に対し、「必要であれば、わたしの最期の時間をこの誤りを正すために費やすつもりだ。Appleの資産400億ドルも全て費やすつもりだ」と話していた。「Androidを叩き潰すつもりだ。Androidは盗作だからだ。この件に関しては、全面的に争うつもりだ」とも語っていた。
なお、伝記「Steve Jobs」を出版したSimon & SchusterはCBSが所有する出版社である。米CNET NewsはCBS傘下のCBS Interactiveが運営している。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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