一般に信じられている話とは異なり、Steve Jobs氏とBill Gates氏は長年にわたって親しい友人だったと、Microsoftの共同創設者であるGates氏が米YahooとABC Newsに語っている。
Gates氏は、米国時間1月25日放送のさまざまな話題に触れたインタビューの中で、「彼とわたしはいつも会話を楽しんでいた。知っての通り、彼はいろいろと刺激的なことを何気なく言ったものだ」と述べた。「わたしたちは、業界に登場したほかの企業を話題にした。自分たちの家族のことや、2人とも結婚相手の女性にどれだけ恵まれているかといったことを話した。素晴らしい、くつろいだ会話だった」(Gates氏)
この2人の関係は、複雑なものだった。時には協力関係にあったが、常に競争していた。そして互いに挑み合うことによって、テクノロジ業界の状況を変えてしまうことがよくあった。
初期のころ、Appleは「Macintosh」のソフトウェアをMicrosoftに頼っていたが、MicrosoftのOSのルックアンドフィールが特許侵害に当たるとして同社を訴えた。特許に関するこうした申し立てが行われたのは1997年のことで、この年、MicrosoftはAppleに1億5000万ドルを出資することで合意している。この投資はMicrosoftに利益をもたらし、Appleにとっては、その経済基盤の立て直しが可能になった。
Gates氏は、Jobs氏が2011年に死去したことに大きな影響を受けており、自らの死について深く考えるようになったと述べている。
「非常に活気に満ちていて、あれほど大きな変化を生みだし、常に存在感を示していたような人物が亡くなってしまうなんて、とても奇妙なことだ。『わたしたちも年をとってきている』という気になるものだ。今わたしが力を注いでいる、慈善事業のための時間が十分に残っていてほしいと思う。そして、わたしたちが現在投資している、実用化まで15年はかかるマラリア根絶のための医薬品もある。それを実現するには、数十年必要だ。しかしもちろん、時間は限られているのだから、重要な事柄を選ぶ必要があるということを考えさせられる」(Gates氏)
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」