MSが「Metro」にかける期待--新UIの特徴と今後の展望 - (page 2)

Jay Greene (CNET News) 翻訳校正: 川村インターナショナル2012年02月13日 07時30分

 Microsoftには、多数のiPhoneやAndroidデバイスをますます購入し続ける消費者にWindows Phoneを受け入れてもらうための戦いが、依然として待ち構えている。comScoreによると、2011年第4四半期、Windows Phoneは市場シェアを1ポイント失い、米国における販売シェアはわずか4.7%に縮小したという。しかし、批評家はMetroの外観について、ほかとは異なり、オリジナリティがあると称賛した。

Windows PhoneのMetroインターフェースWindows PhoneのMetroインターフェース
提供:Microsoft

 Metroを作り出したチームの主要リーダーの1人のBill Flora氏は、「Metroの外観は新鮮だった。Appleとは異なるものだった」と述べた。

 Metroは、交通機関の標識で使われる道案内のグラフィックスからデザインのヒントを得ている。標識の太くはっきりとした文字や記号は、人が通勤時に地下鉄への道を探したり、旅行時に空港で搭乗口まで進んだりするのをサポートする上で重要だ。MetroチームのShum氏やFlora氏などのメンバーは、分かりやすさと読みやすさに注力することが新しいインターフェースにとって極めて重要になると考えた。

 同チームは、煩雑さはユーザーを混乱させるだけだということを認め、多くの余白を含む外観を考え出した。また、アプリの周りの装飾はそのプログラムの使用体験を損ねてしまうということに気付き、画面上でアプリ同士を隔てるフレームであるクロムも廃止している。同チームは、Microsoftが開発した「Segoe」と呼ばれる書体を採用した。Segoeは装飾を排除しており、読みやすい。また、同チームはユーザーがMetroの中を移動するのに合わせて、画面をスクロールしていくアニメーションも利用している。これにより、例えばユーザーは自分がこれから向かおうとしている場所と今までいた場所の前後関係を把握できるようになる。

 業界アナリスト企業Gartnerでリサーチディレクターを務めるMichael Gartenberg氏は、「iPhoneや『iPad』に慣れている消費者に対して、標準以下の体験を選ばせようとするのではうまくいかない。Microsoftはより良い仕事をする必要に迫られていたが、それをやり遂げた。Metroは極めて機能的なデザインを有しており、その外観は市場にあるほかの何物にも似ていない」と述べた。

 長きにわたってエンジニアリングの文化を持ち、デザインは開発プロセスの最終段階まで後回しにしてきた企業にとって、それは大きな賛辞だ。市場力学は変化した。そしてAppleは、デザインが重要だということをほかのどの企業よりも効果的に示してきた。

 「素晴らしい製品を作るためには、消費者とのつながりが必要だ」(Shum氏)

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