Metroの明瞭さは、Microsoftのすべての消費者向け製品に対するアプローチについて、新しい考え方をもたらした。Microsoft幹部陣は、Metroのデザインが同社の全製品に共通の親しみやすい体験を作り出す手段であることを即座に理解した。この点は、Metroチームが2010年に配布した、Microsoftの従業員およびパートナーが自分自身のアプリケーションでMetroを使用する際の指針となる書籍の中でも強調されている。
その書籍には、「あなたが今手にしているものは、新たな始まりだ。それは、Microsoftにおけるデザイン革命だと考えてほしい。これらはわれわれの原則であり、資産だ。それらが初めて1カ所に集合した」と書かれている。
Microsoftのほかのチームのマネージャーたちは、この新しいデザイン言語を歓迎した。
Flora氏は、「彼らは何らかのリーダーシップや助言を切望していた」と述べた。同氏はMicrosoftに19年在籍したベテラン社員で、2011年9月、シアトルでユーザー体験デザイン企業のTectonicを創設するためにMicrosoftを去った。
Metroは2011年12月、Windows Phoneではなく、Xbox LIVEでデビューを飾った。Xboxチームは、アプリケーションアイコンに取って代わるアニメーション効果付きブロックの「Live Tiles」を新しいインターフェースに組み込んだ。「video」「game」「music」など、同サービス上のさまざまなハブはSegoeで書かれている。また同チームは、Windows Phoneユーザーがデバイス上で移動する際に使用するスワイプ操作に似たジェスチャーコントロールをXboxのインターフェースに追加した。プレーヤーはモーションコントローラ「Kinect」を使って、ジェスチャーコントロールを利用できる。
しかし、Metroにとっての最大の勝負のときは、MicrosoftがWindows 8の提供を開始すると見られる2012年に訪れるだろう。Windows 8はMetroを中核に据えている。ユーザーは、PC向けWindows 8で従来のWindowsユーザーインターフェースを使用することも可能だ。しかし、同OSが搭載されたタッチスクリーンデバイスのユーザーの場合は、すべての中心がMetroとなる。さらに、Microsoftは開発者に対して、Windows 8向けにMetroのデザイン原則を使用したアプリケーションを開発するよう促している。
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